確かと思える何か

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選んだのはChet Baker Sings. ぼくの運転する車は前の車を次々と抜きながら坂を上っていく。薩摩半島を縦走するスカイライン。今日は月曜。ぼくの定休日。そして全国的に、何の日か知らないけど休日。どうやら風邪は治ったようだ。でも、頭はぼうっとしている。ぼくは雲に近い道を何も考えず、ただ走る。道のずっと先には空がある。080211_03空は一面、薄い雲に覆われている。いい天気とはいえない。でも、気分はいい。心は晴れている。最近、ぼくの心に空は映らない。ぼくの心は空に映る。そしてそれを見ているぼく。気がつくと、ぼくはハンドルを握っている。スピーカーからChet Bakerが流れている。坂を下って、湖を半周する。そしていつもの植物園に入り、ポケットに片手を突っ込んで、草や木の間を歩く。お昼過ぎ、ぼくらは植物園の南端にある林の中の東屋で昼食をとることにした。今日の弁当は、昨日お客様から頂いたリエット、今朝お客様から頂いたドイツ風パン、妹のダンナからもらった昨日まで堤防下数メートルを元気に泳いでいたアラカブのフライ。そして、朝ぼくが点てた熱いフレンチコーヒー。ぼくのしあわせは小さいから、すぐに消える。けれど、それはたしかなしあわせ。
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ほどよく不便

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明日は休み。天気も良さそうなのでドライブに行く予定。まだ風邪気味なのが気になるけど、ぐっすり眠れば明日の朝には良くなっているはずだ。ドライブには音楽が欠かせない。今風の人なら、カーオーディオにiPodをつないで音楽を楽しんでいると思う。ぼくはiPodを持たないので、5年前に買ったMDプレーヤーをカーオーディオにつないでいる。MDはiPodのように一度に大量の音楽を収納することはできないから、何枚かのMDを準備し、それを取り替えながらドライブすることになる。これはカーステレオがカセットテープだったころとほぼ同じ感覚だ。iPodと比べると、カセットテープはひどく不便な代物だ。今も思い出す。お気に入りのテープを探して、ダッシュボードやカセットケースをガチャガチャかき回していたあのころ。今思えば、その不便さがドライブの楽しさの一部だったような気がしないでもない。

かぜがなおったら

かぜがなおったら
パンとリエットをバスケットに入れ、あの草原に行こう。
ぼくは乾いた草の上にシーツを広げ、ランチバスケットを置く。
ずいぶんむかし、ぼくが子供だった時に、そうしたように。
鳥の声が聞こえるだろう。むかしのままに。
壁にかかった絵が一瞬にして展開し、時間をとりもどす。
ぼくは絵の中にいるような気分になるだろう。

おやすみ~

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前の車が踏切の前でもたもたしてたので、ぼくはそれを追い越し、踏切内に進入した。とたん、耳をつんざく電車の警笛。振向くとそこに電車が。ぼくは思い切りアクセルを踏み込んだ。が、車はスリップして進まない。昨夜は風邪をひきかけていたので早く寝た。そのせいか、イヤな夢を二つも見てしまった。はじめに書いたのがそのひとつ。もうひとつは、ぼくは殺人を依頼される。ぼくは狙撃手なのだ。殺す相手は向かいのビルの窓際の男。照準を定め、撃とうとするが、どうしても撃てない。ぼくには人殺しの才能はなかったのだった。
おしまい。
フラフラするので今日も早く寝ます。
おやすみ

君は渦を見たか

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この世は渦であふれている。
すべては渦から始まる、といっても過言ではない。
だから渦から始まる番組も当然ある。
そう、渦は君の未来を暗示している。
渦とはそういうモノなのかもしれない。
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春よ来い

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今頃どんな夢を見てるだろう。
ムーミン谷のカバたち。
春までぐっすりおやすみ。
冬はまだ続く。
今日は太陽が明るい。
ぼくの低空飛行は続いている

高気圧girl

今日はドライブに行く予定だったのだが、数日前、O型の某妹から、例の有無を言わせぬ命令口調で「今度の月曜、伯母を病院に連れて行くように」との達示があった。そういうわけで、朝から伯母を車に乗せ、某整形外科に連れて行ったのだった。診察してみると、骨粗しょう症とかいう舌を噛みそうな病気で、二個のホネに問題があり、3週間安静とのことだった。病院は年寄りで大繁盛。かなり長い時間待たされた。通路に血圧を測る機械が置いてあったので、ヒマつぶしに測ってみた。最高血圧103。ぼくはむかしから血圧が低い。圧力が低いと、O型某妹のような高圧力系人間に対してヨワイ。科学の原則である。

座禅

blog「つれづれなるままに」のナスがママさんに誘われて、今朝、南州寺というお寺に座禅を組みに行った。寺に着いたのが5時50分。夜明け前の一番寒い時刻。玄関の前で、ナスがママさんと、お誘いしたblog「Marutaの部屋」のmarutaさんを待った。三人そろったところで、広間に上がり、畳に置かれた座布団に座って脚を組んだ。(そのあたりの様子を、昨年1月に同様の体験をされたナスがママさんがブログに詳しく描いてらっしゃるので、興味のある方はそちらをご覧になってください。
禅を組み、しばらくぼんやりしていると、ふしぎと頭が冴えてきた。遠くで小鳥の声が聞こえ、風がそよぎ、波の音が感じられた。もちろん、部屋は締め切られているので、そんなはずはないのだが。ほんのひと時だったけど、少し何かが分かったような気がした。それは、分からないからこそ分かる、というようなこと。

磯まで走っど!

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昨夜は古い友人たちとノンカタ(飲み会)だった。場所は高見橋の袂にある某居酒屋。ぼくは30分遅れて到着。店の中は、その店が納まっている小さなビルからは想像できないほど広く、1、2階に設けられた堀コタツ式の座席は仕事帰りのサラリーマン客でビッシリ埋まっていた。さっそく席について乾杯、刺身をつまんでいると、
「酒は飲み放題やっど」とだれかが言った。この○○放題、という言葉にぼくはかなりヨワイ。
矢継ぎ早に生ビールを飲み続けた結果、酔うつもりはなかったのに酔ってしまった。彼女の話やダレが一番速く死ぬかなどとタワイ無い話で盛り上がっているとき、ぼくはふと、忘れかけていたある事件を思い出し、思わず叫んだ。
「よーし、磯まで走っど!」
場は一瞬静まり、ややあって笑いのウズと化した。
あれは○○年前の寒い夜、そう、ちょうど今頃だった。その日は3人で飲んでいたのだが、天文館から帰路に就こうとしていると、突如Aが「よーし、磯まで走っど!」といいだした。天文館から磯までケッコウな距離がある。冗談だろうと思っていると、Aはさっさと一人で走り出した。やれやれと思いながらも、ぼくとBは後に続いた。ぼくたちは若かったのだ。いったん走り出すと、自称「スポーツ万能」のBが俄然活気付き、すぐにAを抜いて先頭に立った。AもBも足が速い。彼らは高校時代、それぞれサッカー部、野球部のキャプテンをやっていた。体育系なのだ。ふたりは文学系のぼくを残し、どんどん先を走っていく。が、しばらく走っていくうちにAが失速しはじめ、やがてぼくと肩を並べるに至って、抜きつ抜かれつの接戦となった。ゴールの磯海水浴場が近づいてきた。ぼくは最後の力を振り絞り、ブーストをかけた。砂浜が見えてきた。砂浜で待っているBの影。万歳、ぼくは2着でゴールイン。ビリはAに決定したのだった。そのAがなかなか到着しない。変だな、と二人で言い合っているところに、やっとAが現れた。現れたのはいいが、ぼくらの前を走り抜け、そのまま海に飛び込み、沖へ沖へと泳ぎだした。ぼくとBは唖然とした。雪が降ってもおかしくない寒い夜だった。もし彼が心臓麻痺で死んだりしたら、きっとぼくは彼の両親に責められるだろう。ぼくは心底心配した。そのあと当事件のメインイベントが起こるのだが、今日は早く寝ないといけないので、コレでおしまい。
なお、上の写真とこの記事はぜんぜん関係ありません。
おやすみなさい