雨に打たれたい時もある

Shawshank3なにかに縛られ、動けなくなっている自分に気づくことがある。足があるのに歩けず、羽根があるのに飛べない。そんなとき、無性に見たくなる映画がある。たとえば、ショーシャンクの空。無実の男が脱獄する話。あの海の色を見るために、歩きだす。

雨の道路

Tunnel_01高速道路を北に向かった。雨が降っている。睡眠不足でぼんやりしている。雨の日の運転は海の中を泳ぐのと似ている。フロントグラスをたたく雨の音が世界を均一化している。

SundayMorning

深い森の奥に、ひっそり佇む小さな湖。ぼくは湖畔のサマーハウスでピンボールゲームに耽っていた。1,000,000スコアを叩き出したところで、ポットのコーヒーをカップに注いだ。開け放った広い窓から射す光は、霧に弱められてやわらかい。ピンボールマシンの喧騒が遠ざかると、どこでだれが弾いているのか、スペイン風のギターが流れてくる。それは古い舞踏曲。音階の上をすべるように流れる二つの足。抗うすべなく、霧の中の白い幽霊と踊る。

不死身の夏

好きな数字は、1と7
7月1日。なにかいいことがありそうな…
六月灯も今日からだ。
いよいよ夏が始まる。
夏は殺されても死なないような気がするから不思議だ。

本当の愛はここから始まる

B_hotel
明日から7月。ぼくはカレンダーをめくった。
涼しげなイラストが現れた。
よく見ると、この幻想的な飛行艇はホテルだ。
名前は Blue Sea Hotel
ぼくは、カップに残ったコーヒーを飲みほして言った。
空を、船のように飛ぶホテルって、聞いたことあるかい?
物語はこうして始まることもある。

リカバリー前夜

Hijiデータのバックアップはこまめにやってますか?ぼくは定期的にやってます。レジストリの肥大が気になるほうなので、年に1回、リカバリーも行ってます。その際、重複しているファイルや、もう不要かな?と思えるファイルはどんどん捨てます。今、その準備中。そんなとき、奇妙な画像ファイルが出てきて、しばらく見入ってしまうことがあります。多分、だれかが掲示板に貼り付けたものを取っておいたのだと思います。クリックすると原寸大で表示されます。Image01000000_1右の画像も、「5分間見続けると何か見えますよ」と、だれかが掲示板に貼っていったものです。おヒマな方は画像をクリックし、現れた画像を5分間、じっと見続けてみてください。

寝台の舟

ぼくがベッドを好きなのは、ベッドが夜の海に浮かぶ舟のようだからだ。ジャックマイヨールが闇夜のような深い海に潜るように、ぼくは小さな舟を暗い夜の海に漕ぎだす。ベッドに横たわると、やがて遠くから波の音が近づき、ぼくは指の先から青い海に染まっていく。

君はチョコベーを見たか

心を閉ざしていると迷い込む。心のフタは日に日に重くなる。気がつくと、どこもかしこもフタだらけ。フタを管理するのはむなしい。突然ぼくは思い立ち、フタを取る作業を始めた。ひとつめのフタは潜水艦のハッチみたいだった。深夜、友と一緒に長い呪文を唱えると、ハッチのハンドルが音を立てて回りだした。友と一緒にハッチの外に出た。空が明るくて目が眩んだ。青い空に自分の影が映っていた。

左23度に軌道修正します

朝起きると予想通り月曜日。外は曇っていた。気温は24度。とても眠い。シャワーを浴びたのが午前3時だった。オトコにしろオンナにしろ、親しい友とくだらないテーマで真剣に話していると、ふいに、小さな島影があらわれ、遠い水平線の彼方で揺らめくことがある。その島がどういう島で、自分に何をもたらすか、なぜかぼくは知っている。ぼくは左23度に軌道修正した。

気ままにイイ夜

仮に、ぼくにとってアレが一番オモシロイとすれば、深夜、気の合う友人とくだらね~話をするのは4番目か5番目くらいにオモシロイ、といえる。どういうことを話すのか。たとえば、オンナのパンツの色について400字詰め原稿用紙2~30枚くらい、大真面目に話す。今夜はDog-58さんと、映画を見たり音楽を聞いたりしながら、ウンコについて約一時間、延々と熱く語り合った。などと書くと本気で信じられてしまいそうなのがコワイ。ウンコにしろ人生にしろフリフリパンツにしろ、どれも同等に愛おしい。真剣に愛してやれば、向こうだって愛してくれる。バカみたいに愛することは、カンタンそうで難しい。そんなわけで、オンナにしろオトコにしろ、バカみたいなつき合いは続くのだった。