気づけばこんなところにきていた。コスモスが咲いている。
地球は時速10万キロで太陽の周りを回っている。そして思い出したようにスピードを上げる。すると夏が終わる前に秋が来てしまう。
でも地球にとってそれは些細なこと。たとえ夏から春のすぐ来るやうな事になって、智恵子が光太郎の許を離れることになっても、それは彼にとってどうでもよいこと
風に揺れるススキ
風に揺れるススキを見ようと、えびの高原に出かけてみた。行ってみると、確かにススキは風に揺れていたが、まだまだ二分咲き、といったところだった。
ヨッパライ某が腹が減ったというのでソバ屋に行った。窓際に髪を短く切った男がジョッキにビールを注いでいる写真があったので、これはもしかしてイチローか?とヨッパイ某にきくと、そうだ、という。ぼくは納得がいかず、これは合成で顔だけイチローじゃないのか、というと、テレビでもこんなふうにビールを注いでいるよ、といった。
続けてぼくはきいた。イチローは、なにイチローなの?苗字はないのか? するとヨッパライ某は、え?苗字って…そうだよね、ただのイチローじゃないよね。なんだろう、と考え始めた。
結局分からず、母親に電話してきいた。すると鈴木であることが判明した。ぼくはそれを聞いて笑った。イチローの親はオレよりひでえな。鈴木イチローだなんて、山田タロー並みじゃないか。
夕食はぼくの発案により、ソーメンであった。食事をしながら、昼は何を食べたの?と娘がきいた。ソバだというと、昼にソバを食べて夜にソーメンというのはおかしい、と主張した。確かにそうだな、とぼくは思った。食事が終わるころ、突然ヨッパライ某が得意になっていった。イチローの苗字知ってる?すると娘は言った。オオタ!オオタ・イチロー。ここはなんだか異次元のような家だな、と思った。
あの山を越えて
バイバイ夏
A LONG VACATION 3日目
ひまわりをめぐる冒険
だれかに呼ばれた気がして目が覚めた。ぼくはズボンとシャツを急いで着ると声のしたほうに向かって車を走らせた。
ぼくを呼んでいたのはビンセントだった。彼は困ったような顔をして言った。どうしてもっと早く来なかったんだ。わしはもうすっかり疲れてしまって、君に何を言うんだったか忘れちまった。とにかくとても重要なメッセージだったんだが。ビンセントは長い冬を前にした年老いたクマのような目になって言った。夏が終わりかけているせいかもしれない。そう、わるいことをしたね、じゃあ、ぼくは帰るよ。車に戻ろうとすると、ビンセントはあわてて言った。待ってくれ、彼女なら知っているかも知れん。
ぼくは南に向かった。車は入道雲の湧きあがる海岸道路を走り続けた。ビンセントによれば、南の植物園に棲んでいるプラドレッドなら知っているだろう、とのこと。ヒマワリ畑は園の奥にあった。風と波の音が入り混じって渦を巻き、不思議な雰囲気をかもし出している。そこに何種類ものヒマワリが一面に咲いている。
木人の親子がいたので、プラドレッドはどこにいるか聞いてみた。しかし、彼らとはまるで言葉が通じなかった。
畑の海側のほうに、見たことのない赤いヒマワリが咲いていた。彼女がプラドレッドなのだろうか。
つづく かも
港町は暑かった
何日か前、ネットで南薩方面を調べていたら、南薩の某港のことを書いた面白そうなHPがあったので、今日はそれをプリントして南に向かった。写真に写っている石は「石敢當」と言って、町の中を徘徊する魔物が家の中に入ってくるのを防ぐためのもの。
番所鼻(ばんどころばな)の灯台
レンガ造りのかつお節乾燥場 の跡。灯台の近くにあります。
港から20分ほどのところにある某植物園ではひまわりが咲き始めていた。
赤いひまわりもいくつか咲いていた。
番所鼻(ばんしょばな)自然公園にも寄ってみた。伊能忠敬が「けだし天下の絶景なり」と賞賛したところだそうです。