春をさがしに

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春はどこから来るだろう。たぶん、南のほうから来るだろう。
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ヨッパライ某がハーブレストランに行きたい、というので、南に向かった。
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窓際の席に着くと、店のお兄さんが、村上春樹の特集記事がありますよ、と、雑誌を持ってきてくれた。
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デザートはいつものようにハイビスカスのシャーベットを頼んだ。暑い夏を思い浮かべたかったのに、浮かんだのは先日降った雪だった。
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明るい日差しが惜しみなく降り注いでいた。
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アカシアの甘酸っぱい香りが。春は近い。

走れmellows33

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はいつものように閉店間際に現れ、トラジャを、と言った。彼は明日、某マラソン大会で走るために、関門海峡を渡り、高速を飛ばしてやってきたのだという。今から某会場まで走り、車中で一夜を明かすそうだ。男は熱い珈琲を口に運びながら、宙の一点を凝視している。コースを思い浮かべ、イメージトレーニングをしているのだった。

4時間55分

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昼過ぎ、金曜日の男がやってきた。彼はコーヒーを飲むような洒落た男ではない。いつもなら豆腐を置いてさっさと帰るのだが、めずらしく彼はこう言った。
「ピリッちしたコーヒーを飲ませっくれんけ」
訳)目が覚めるようなコーヒーを飲ませて欲しい。
いいよ、と言って、ぼくは深煎りのグアテマラを点てた。そして、
例のマラソンはいつあるの? と聞いた。すると彼は言った。
「ここのかよ」
訳)なんだ、そんなことも知らないのか。9日に決まってるじゃないか。
へぇ~、すぐだね。と、ぼくは言った。そして、
家族も応援に来るんだろう? と続けた。すると彼はしばらく間をおき、遠い目になって、
「だいもこんよ。ひといではしっせー、ひといでかえっくっとよ。はじめんころなみんな見にきっくれたどんね」
訳)走り始めたころはみんな応援に来てくれたのだが、今は一人で会場に行き、走って、一人で帰ってくるんだ。
ふーん、なんだかさみしい話だな。で、目標は?
「4時間55分」

世界のかたち

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22歳の春にすみれは生まれて初めて恋に落ちた。広大な平原をまっすぐ突き進む竜巻のような激しい恋だった。それは行く手のかたちあるものを残らずなぎ倒し、片端から空に巻き上げ、理不尽に引きちぎり、完膚なきまでに叩きつぶした。
ご存知、これは村上春樹「スプートニクの恋人」の出だし。
この小説の内容はすっかり忘れてしまったけど、この冒頭の一節だけは、夢でみた赤い夕焼けのように強く印象に残っている。心の中を突然の嵐が襲うことはある。でも、世界の形を変えるほどの嵐を経験する人は、恐らくとても少ない。

早起きは眠すぎるのだ

草木も眠る午前3時55分、静寂を破って目覚ましが鳴りはじめた。誰のために。ぼくのために。一週間の休みが終わり、今日から仕事。玄関のドアを開けると外は真っ暗。車は信号の点滅する交差点を次々に走り抜け、店にたどりつく。店の中をふらふら歩いていって、機械のスイッチを入れる。機械は瞬時に目覚める。でもぼくのノーミソはまだ眠っている。眠い。ねむいよ~~~。だって、にんげんだもの
とにかくこうして2011年の仕事は始まった。
そんなわけで眠いのでもう寝ます。おやすみ

さかなを買いに行った

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なにもしなくても時は過ぎて行く。夕日に叫んでみても時はもどらない。うおー、ぼくの休日を返せ~~!
というわけで明日から仕事。しかも4時起き。ふっ、やりきれないな。というわけでドライブに出かけた。昼食は某エビス市場のすんくじら庵でとることにした。今日のランチメニューは海鮮バイキング。850円で食べ放題。モトを取ろうと食べまくったが、正月に食べ過ぎていてあまりおなかに入らない。チッ、俺としたことが。ミスったぜ。
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帰りにいつもの某美術館に行き、海の写真を撮った。風が強く、雲の流れが速い。ドラマチックに情景が変化していく。
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今日の目的は某商店で新鮮な魚を買うことだった。クロダイが安かったので、13匹買った。(となりのハンバーガーはサイズ比較のため)
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晴れてきたので某海浜公園にも寄ってみた。いかにも正月らしい、おめでたい風景だった。
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クロダイは7匹で100円だった。

人生予報

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長いようで、そうでもなかったLONG VACATIONもいよいよ明日で終わり。何事も始まりがあり、終わりがある。すべては終わりに向かって始まっていると言っても過言ではない。たとえばこの長たらしい無意味な前置きも、終わりに向かって始まり、そしてこのように終わる。つまり、ここから本文が始まる。予報では午後から雨とのことだったが、雨らしい雨は降らなかった。
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ほんとうはドライブに行きたかったのに、予報を信じたばかりに貴重な休日をほとんど家の中ですごしてしまい、昼ごはんを近くのマックで食べることになった。そして一番安いバーガーを2個食べるつもりのところをオマケがもらえるというので欲しくもないダブルバーガーセットを頼んでしまったのだった。これは重要な示唆を含んでいる。天気予報に左右されないための人生計画の見直し、そして確立。そう、これは人生における危機管理の問題のひとつなのだ。
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あの松下幸之助はこう言った。雨が降れば傘をさす。じつに明快だ。簡単な事を複雑にするのが得意なあまり、いつのまにかぼくは人生のラビリンスに迷い込んでしまったようだ。行動を決定するに当たって予報を過度に優先してしまっている。過ぎたるは及ばざるが如し。予報はたしかに安全の確率を上げる。しかし同時に、かけがえのない何かを犠牲にしている。予報はともすれば人生をつまらなくする。というわけで、この記事もなんだかわけのわからない迷路にはまりつつあるようなので終了することにする。

2日

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久しぶりにドライブに出かけた。山を越えて南に走ったが、どこもかしこも雪だらけで、もしかしてここは北海道だったっけ、と思ったりした。
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海岸に出ると、ちょうど夕日が沈むところだった。
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いつもの植物園に行って、イルミネーションを眺めた。
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