ぼくはカウンターの内側で、コーヒーを点てたり、コーヒー豆を袋に詰めたりする。お客様は、カウンターの向こうに座って、コーヒーを飲む。もちろん、ここは喫茶店じゃないので、コーヒーを飲まずに、豆を買って、さっさと帰られるお客様のほうが多い。ぼくは、カウンターを挟んで、お客様とお話しする。カウンターは、ぼくからお客様を守り、お客様からぼくを守る。カウンターの奥行きは、お客様の体にぼくの手が届かない距離に算定されている。「なぜかここに座ると落ち着くのよね」などとおっしゃるお客様は多いが、その理由のひとつが、案外これである。お客様のボディーゾーンを侵さぬよう、気づかぬところに注意が払われているというわけだ。おかげで、気の弱いお客様も安心してくつろげる。そして今日も、一見、デリケートそうなお客様がカウンターの向こうで、必要以上に安心しきってコーヒーを飲まれていたのである。
ふと思ったこと
毎日ブログを書くようになって、自分の内にある何かが変わったと思う。たとえば、きのうのぼくと、今日のぼくは違う、ということを意識するようになった。人生は、同じ毎日の繰り返しではない、と思うようになった。これは、自分で書いた文章を読む、という作業によって起きていると思う。
ドアの音
こんなことを書くと、ああ、やっぱり、あの男は変なのだ。
と、思われるに違いない。
しかし、敢えて書こう、と思う。
なぜなら、ぼくは疲れている。
いつもは数多あるテーマの中から選ぶだけの余裕があるのだが、今日はない。
さっさと書いて早く寝ようと思う。
ではさっそく本題に移ることにする。
あなたは矢追ディレクターを憶えているだろうか。
という出だしで書きはじめようと思ったが、長い説明を要しそうなので略すことにした。
中略
ぼくは超能力者なのかもしれない。という話である。
夕方、こういうことがあった。ぼくは疲れてぼうっとしていた。
そこに、入り口のドアが開く気配があった。声はなかった。
店のドアは一階にあり、折れ曲がったコンクリートの階段を経て二階の売り場に続いている。
当然、二階に上がりきるまで、お客様の姿はまったく見えない。
それなのに、ぼくの目にはドアを開け、背中を曲げて階段を昇ってくるお客様の顔、姿がはっきり見えていた。そしてそれは二階の入り口に現れたお客様の姿にピタリと重なった。1~2ヶ月おきにいらっしゃる、無口なお客さまであった。
うそのような、ほんとの話である。
それでは、おやすみなさい。
早朝の電話
朝早く携帯が鳴った。友人Fからの電話だった。ふだん、こんな時間に電話してくるヤツじゃないので、なにごとかと思った。友人のだれかが死んだか、事件を起こして捕まったに違いない。
「おう、おはよう、なんごっけ、けなはよから」ぼくは言った。
訳)おはよう。早いじゃないか。なにかあったのか?
「わいや、けさん新聞な見たけ」Fは言った。
訳)君は今朝の新聞を見ただろうか。
「んにゃ、おいは新聞な読まんでや」
訳)ぼくは、あまり新聞は読まない。
「あーいた、おいの写真が新聞にでちょったっどさー。一面に」
訳)ぼくの写真が新聞の一面に出ているんだ。
「ほー、すげね」
訳)それはすごいな。
「あとでもっくっで」
訳)あとで、その新聞を店に持ってこよう。
「んにゃ、家のをみっで、よかど」
訳)家に来ているのを見るから、わざわざ持ってこなくていい。
その写真は、ぼくたちの母校の同窓会を扱った記事の写真だった。某新聞の一面に取上げられている。写真もかなり大きい。ぼくは仕事で行けなかったのだが、一番手前の列で豆粒ほどに写っているのは、確かに彼であった。
朝の疲れは尾を引くものである。夜中の電話と早朝の電話は心臓に悪い。
敢えて自殺について
ぼくはテレビを見ないし、新聞もあまり読まないのだけど、ここ数日、ブログや、ネット上のニュースで自殺がずいぶん取り上げられている。今日、お店でも、一部のお客さんと自殺について話した。ぼくはめったにこういう話をすることはないのだけど、今回は自分の中で、ひときわ大きなわだかまりになっているようだ。
ぼくが日頃読んでいるブログに次のような記事がありました。おそらくTVや新聞には現われないタイプの意見と思います。時間があったら読んでみて下さい。
風の旅人 編集便り「敢えて自殺について」2006年10月30日
田口ランディ公式ブログ「自殺ということ」2006年10月08日
なお、今回のエントリーにコメントがついた場合、返事ができないかもしれません。あらかじめお断りしておきます。
バックアップしてる?
今日は定休日。月末の休日といえば、アレである。パソコンデータのバックアップ。何年か前まではMOというメディアを使って、パソコンを終了する度にバックアップしてた。ハードディスクをクラッシュさせ、データを消失して以来、バックアップはクセになった。でも、最近のハードディスクはクラッシュしませんね。でも、天災は忘れた頃にやってくるのです。いやほんと。あなたはバックアップ、してます?
(もちろん、重要なファイルは月に一回じゃなく、変更、作成のつどバックアップしてます)
ちなみに当ブログも定期的にバックアップしてますよ。
夜の口笛
夜中に口笛を吹くと、どうなるか。ぼくは「蛇が出る」と言われた記憶がある。どうやら不吉なことがおきるらしい。ぼくは深夜に口笛を吹くことが多い。だいたい午前一時前後。場所は自宅の屋上。ベンチに寝転がって夜空を見てると、いつの間にか口笛を吹いてる。近所の人たちは迷惑しているかもしれない。でも、半ば無意識だから、どうしようもない。昨夜は、気がついたら「冬の星座」という文部省唱歌を吹いていた。
W
午前1時。
東の空にはオリオンが上り、その足下でシリウスが輝いている。
屋上のベンチに寝転がって天頂付近を眺めていたら、小さな流れ星がオッパイの先を流れた。
オッパイ座を知っているだろうか。これはぼくが作った星座であるが、ふつう、カシオペアと呼ばれている。
こころもよう
うまそうな食べ物を見ると食べたくなるように、きれいな風景や写真に触れると、それも体内に取り込みたくなる。写真は、当ページにリンクしてもらっているBura Buraのrogiさんの作品。いい写真だなぁ。コスモスの写真はこちら、青空の写真はこちらです。rogiさん、勝手に使ってゴメンネ。いつものことだけど。
☆下の作品は、やはり当ページにリンクしてもらっている、ゆきちの目線のゆきちさんの作品。不思議な緊張感が漂う、独特の世界。眠れぬ夜にどうぞ。
あ、こちらも勝手に載せちゃいました。ゆきちさん、ゴメンネ。
(写真をクリックすると、大きな画像が出ます)
この作品はこちらでご覧になれます。
☆ああっ、またまた勝手に載せてしまった。
天国で聴きたいこの一枚のDOG-58さん、ゴメンネ。
(写真をクリックすると、大きな画像が出ます)
この作品はこちらでご覧になれます。
☆ううう、またまた、また勝手に載せてしまった。
快適 * 気まま生活のさめさん、ゴメンネ。
(写真をクリックすると、大きな画像が出ます)
この作品はこちらでご覧になれます。
注)うまそうなパンが、ゴマンと出てきます。
夜中に見ると、腹が減って苦しくなるかも。
☆で~っ、ま、またまた勝手に載せてしまった。
そううつだものの、あやさん、ゴメンネ。
(写真をクリックすると、大きな画像が出ます)
なんとこれはピンホールカメラで撮った写真。
心霊写真ではありません。
この作品はこちらでご覧になれます。
ニワトリ
海に行ったら、しばし写真を撮ることなんか忘れ、波打ち際を裸足で歩いてみて。気持ちいいよ~。というのは、先日、海に行った時、写真を撮ることばかり考えてて、ずっと靴を履いたままだった。後で、しまったと思ったんです。時々思うんだけど、たとえば遠い国に旅しても、足の裏は異国の地に一度も触れないまま、ひたすら湿った靴の底を味わってる可能性があるんですね。ホテルの部屋では裸足かもしれないけど。いつかぼくは砂漠に行くつもりだけど、直に砂を踏むことなく帰ってきちゃうかもしれない。気をつけなくちゃね。
いいよ~、裸足は。ちなみにぼくは、小学校低学年の頃、先生からニワトリというあだ名を頂戴してました。