村上春樹のパスタ

村上春樹の本に登場する主人公はスパゲティーをゆでるのがうまい。ことになっているような気がする。主人公がスパゲティーをゆでると、ぼくもスパゲティーを食べたくなって、数時間後、あるいはその日、少なくとも数日中にスパゲティーをゆでることになる。実をいうと、ぼくは村上春樹を知る、ずーっと前からスパゲティーをゆでるのがうまいのだ。だから、ぼくのスパゲティー好きは村上春樹とは一切関係ない。でも、ぼくは時々、村上春樹の作ったスパゲティーを食べてみたくなる。村上春樹としゃべろうとは少しも思わないのだけど。

○○才です

午後、いつもの高校生がやってきた。彼は珈琲に夢中だ。そして彼の珈琲に対する目はナカナカのものである。彼と話しているうちに、なぜか、こんな話になった。
「ぼくはもう○○才だけど、今でも、もっとおもしろい仕事はないか、探してるんだ」
すると彼は目を丸くし、
「ええっ?○○才 !?」
「ん?いくつだと思ってた?」
「親と同じくらいかと…」
「お父さんと?」
「はい」
「へ~、おとうさん、いくつ?」
「○○才です」
ふっ、ぼくより7つも下ではないか。なかなか見どころのある高校生だと思い、めったに人には貸さない珈琲の専門書を貸してあげたのだった。

久しぶりの天文館方面

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店の駐車場に車を停め、歩いて天文館に行った。腹が減っていたので、さかな館でスパゲチーを食べた。071224_06さかな館を後にし、ジュンク堂で息子へのクリスマスプレゼントとして村上春樹の「走ることについて語るときに僕の語ること」を買って包んでもらった。ついでに、だれかに貸したまま永遠に返ってこない「羊をめぐる冒険」と「羊男のクリスマス」を購入。なぜかもう一度読んでみたくなったのだった。県立博物館にも寄ってみた。いろんな動物のハクセイが置いてあって、なかなか不気味であった。071224_01なかでも、キツネのハクセイが迫力のある顔をしていて気に入った。わが家の玄関にも、ぜひ置いてみたい(よかったらキツネの写真をクリックしてみてください)。次に「鹿児島遺産展」を見るために黎明館へと向かった。会場に入ってすぐ左側に展示されていた祭りの様子を写した写真に目を奪われ、しばしぼーっと見つめていた。なぜそれがぼくの心をつかんだのかわからない。071224_05理由を考えてみたが、思いつかなかった。不思議な体験だった。そんな、ぼくにとって特別な作品が3点あった。題名は見なかったのでわからない。次に、おなじ黎明館でやっていた「触れる造形展2007」というのも見てみた。おもしろい作品が無造作に床に転がしてあったりして、気楽に楽しめた。
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touzi

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ぬるい海を泳いでいたら、人間の形をしたクラゲに出会った。とりあえず会釈して通り過ぎた。

ぼくのドアを叩くもの

夜だ。風の音が気になって屋上に出てみた。南東の風が吹いている。さっき見えていた月も黒い雲に隠れてしまった。息のある強い風だ。北風とは明らかに違う気配があって、生命を感じさせる。海の向こうで今日も生きている。それは夏。

PRESENT

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もうすぐクリスマス。ぼくは子供じゃないから、プレゼントをもらってもうれしくない、と思われているかもしれない。しかし、ぼくはプレゼントがほしい。でも、家のクリスマスツリーは小さいから、ちいさな靴下しか、ぶら下がらない。庭に大きな木が植えてあるから、そこに巨大な靴下をぶら下げてみたい。そして、北の空に向かって叫ぼう。
おーい、サンタ、靴下はここだ。

仕事男

ネクタイをはずして7年になる。腕時計も引き出しの中で止まったまま。写真の男は古い友人N。彼はネクタイ、腕時計がよく似合う。ケータイをもつ姿もナカナカさまになっている。店の女性客の何人かが彼のファンだ。本人は知らないかもしれないが。

こたつ

何年も前から、ぼくの家にはコタツがない。コタツで食べるミカンはうまい。ババ抜きや7ならべ、スゴロクをするのも楽しい。コタツがあれば、嫌いな冬も少しは楽しくなるのかもしれない。そういえば、冬が嫌いになった頃と、わが家からコタツが消えた時期は一致するような気がする。