閉店間際、仕入先の若いニィちゃんがやってきた。
彼は日本人ドミニカ移民の2世。当店の人気珈琲豆「田畑農園」の生豆は彼の会社から仕入れている。
「明日、こんなものが入ってきますよ」カウンターの椅子に腰かけるなり、彼は大きな封筒から一枚の紙切れを出した。
紙面には「赤外線を当てると青く輝く琥珀」と書いてあるだけで、もったいぶって封筒から出すほどのものじゃない。
しかし、ぼくの興味は大いにそそられた。
なぜなら、琥珀はその生成上きわめて保存状態のよい小動物の化石をふくんでいることがある。
マイケルクライトンの「ジュラシックパーク」はそこに着目して出来上がった小説だ。
「虫が入ってるのを探して持ってきてくれ」ぼくはポケットをたたいて見せた。
(ポケットには大金が入っている…フリ)
じゃあ原石を持ってきます。虫が入ってるのもあると思いますよ、と彼は言った。
ドミニカ…ぼくの頭には琥珀の産地としてインプットされている。
珈琲も最近仲間入りしたが。
シャッフル
やさしそうに見えるおじさんは本当にやさしいのか。
きれいな女性は、中身もきれいなのか。
映画を見終わってレコーダーの停止ボタンを押すと放送に切り替わり、
近日放送予定番組の解説を監督らしい中年男がしゃべりだした。
>やさしそうに見えるおじさんは本当にやさしいのか。
ぼくの答えはこうだ。
やさしそうに見えるおじさんはスケベなだけである。
>きれいな女性は、中身もきれいなのか。
おろかな設問である。
バカへの道
「ブルース・リーです」
クラスのだれだったか忘れたが、尊敬するひとは?と教師に問われ、そう答えたやつがいた。
今日は録画しておいたブルース・リーの「ドラゴンへの道」というのを観た。
学生時代、カンフー映画が大流行した。ぼくは立ち見でこの映画を観た。
学校にヌンチャクを持ち込んで没収されるマヌケが続出。
みんなうらやましいほどバカだった。
今日見た「ドラゴンへの道」は、アラばかり気になって、つまらなかった。
バカへの道は遠く険しい。
定休日
今日は定休日で休み。
本日中に県外に送りたい荷物があり、午前中は運送会社が来るのを待った。
休日は、たいてい朝飯は食べない。
車でどこかに出かけ、ブランチ。
きょうは魚が食べたいということで、入来の蓬莱館に出かけた。
距離にして、だいたい30キロ。3~40分もあれば到着する。
いつもならすぐ横の外海に面した砂浜で、サーファーたちが遊んでいるのだが今日は見かけなかった。
波が高く、素人目には絶好のサーフィン日和に思えたのだが。
家に帰ってビデオを借りてきてみた。エイリアンVSプレデター。
うーん、イマイチ、だな。
裏技
沖縄に遊びに行ったのが、ちょうど一週間前。
帰ってきて以来、毎日の日課のひとつをサボりつづけている。
それは体重計にのること。
沖縄では食いすぎた。もちろん沖縄料理が好きなせいもあるが、
なによりもホテルのバイキングがよくない。
毎度のことながら、元を取ってやろうというケチな根性が災いし、食いすぎてしまった。
体重計にのると悲しくなるのは必至なので「そろそろ体重も減ったかな」
と、思えるころ、のるのである。
哀しみの終わるとき
昨夜は疲れがたまっていたので新しいブツのセッティングは今日に持ち越した。
新しい機械が来るたびに分厚い説明書を読んで勉強しなくてはならない。
同カテゴリの機械なのに、同じ機能がメーカーによって呼び名が違うことが多く、端折って読めない。
このあたりを標準化していただければユーザーはヒジョーにありがたいのだが。
ま新しい教科書を手にした学生の哀しみをメーカーの技術者は忘れたのか。
三度目の正直
見えないはずのものが見える夜
昨日は、3連休を取ったシワヨセで店が忙しく、帰宅後もたまった作業を消化するため、睡眠時間がわずかしか取れなかった。
ぼくは今夜もパソコンに向かっていた。ふと見るとノートパソコンのフチをアリが行列を作って移動している。
ぼくは飛び上がった。
が、それは幻覚だった。
まずいと思い、パソコンを閉じて風呂に入った。ひどく疲れているのだ。
風呂から上がって、廊下に出ようとすると、足元を猫が走っていった。
風呂場に逃げ込んだと思い、風呂場を探したが、何もいなかった。
これも幻覚だろう。
トイレに向かい、ドアを引いた。ねずみのような小さな黒い物体がトイレから走り出た。
これも幻覚。
放電
たったの2泊3日だったけど、思い切って旅に出た。
その効果は十分あったと思う。
充電電池は完全に使い切らぬまま充電を繰り返すと次第に浅い充電しか出来なくなる。
深い充電をするためには、完全に放電させなくてはいけない。
今回の休みがそんな感じだった。
仕事で完全に放電するのはケッコウ難しいが、遊びだと簡単だ(笑)
よく遊び、食べ、笑った。とても疲れた。