おいしいミカン

Photo_11外は寒い。
ならば家の中が暖かいかというと、そうでもない。灯油をケチって、あまりストーブを焚かない。今日は休みだから、家でじっとしていても、だれからも文句は出ない。しかし寒い。寒いと温泉に行きたくなるのが人情である。かもしれない。
またか、と思われても気にしない。指宿の野の香温泉にでかけた。(またか)
今日は雅の湯という、ヒノキ風呂を選んでみた。ぼくはいつも思う。この湯船が欲しい。わが家には屋上があるので、そこに置いて、いつまでも湯に浸かっていたいな、と思う。ちなみに、ここ野の香温泉は1時間1500円。3時までなら1300円。500円で30分追加できる。長いこと湯に浸かってたら、のぼせてしまった。土曜の夜に飲みすぎたワインも影響しているようだ。今日は以前グリーンピアがあったところを経由して、池田湖に出た。ここに氷が張ったらアイススケートができるのに、と思ったが、こういうことは最近人に言わないようにしている。腹が減ったので頴娃町の龍太郎寿司に行ったら準備中だった。枕崎のうどん屋にもふられた。しかたなく、津貫でミカンを買って帰ることにした。津貫といえば麦の花さんのお寺がある。ちょっと寄ってみることにした。道をキョロキョロしながら走っていると、どこかで見たような女性が歩いてくる。麦の花さんだった。きょうは、そわかちゃんの誕生日なんだそうで、餅を配って回るところだったらしい。やさしい目をしたご主人とも会うことができた。ミカンも山ほどもらった。餅もいただいた。へんな形のカボチャもいただいた。(あ、麦の花さん、ミカン、猛烈にうまいです、あっという間に30個くらい食べてしまいました。本当にありがとうございました。あのカボチャはズッキーニと同じように料理してみます。グラン・ブルー、エンゾ風スパゲティー、とか)
今日はいい日だったなぁ。
ちなみに、わが家も娘が誕生日で、ぼくは見よう見まねで「ナシゴレン」を作った。

500円キャビア

Photo_9何年前だったか、ヨッパライ某が、どこかのスーパーでキャビアを買ってきた。安かったから二つ買ってきた、という。
「いくら?」
「500円」
そんなバカな。瓶を見ると、魚の絵と、何語かわからん字が書いてある。ふたを開けてみると、妙に粒が小さい。しかし、色はちゃんと黒い。食べてみた。変な味だった。きっとタラコに色をつけたものだったのだろう。以来、ヨッパライ某の前でキャビアの話を持ち出すのは厳禁なのだった。今朝、一人でフランスパンを切って食べていると、昨夜遅く修学旅行から帰ってきた息子が言った。
「土産にキャビアを買ってきたよ、安かったから偽物だと思うけど」
さっそくパンにのせて食べることにした。例によってフタの文字は読めない。ふたを開ける。粒の大きさといい、色といい、キャビアにそっくりだ。食べてみる。キャビアっぽい、気がする。うまかったので半分くらい食べてしまった。これはいったい何のタマゴ?Photo_10

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ローストビーフ

Photo_7今夜は、Oさんのお宅で「ワインとローストビーフとフランスパンと音楽の夕べ」(仮名)なのだった。手作りローストビーフがタラフク食える、うれしいな~、ワインがガボガボ飲める、うれしいな~、うれしいなったら、うれしいな~♪
店を閉める間際、Aさんと、そのお友達のDさんが豆を買いにいらした。なんとDさんがフランスパンを作ってきてくださった。素晴らしいタイミング!なんていい人なんだろう。店を7時半頃閉め、F少年の四駆でOさんのお宅がある某高台へ向かった。坂を上っていくと、雨が雪に変わった。「ワインとローストビーフとフランスパンと音楽の夕べ」(仮名)に似つかわしい、ステキなムードになってきたのだった。乾杯後、さっそく奥様手作りのローストビーフをいただいた。ホースラディッシュとかいう下ろし大根みたいなのを擦り付けて食べた。ウマイ!ぼくの脳裏には小雪の舞うロンドンの街が浮かんだ。ロンドンには行ったことないけど。続いてDさんからいただいた手作りフランスパンを口に入れた。ウマイ!ぼくの脳裏にはセーヌ川沿いのナントカというキャフェが浮かんだ、ような気がした。ちなみにフランスにも行ったことはない。Oさんが用意されてたJOHANのフランスパンもうまかった。これはパリ全体が浮かんだ。皮がぱりぱりしてたからだろう。ワインもうまかった。ぼくが持参したボジョレなんとかヌーボーも好評だったが、これは意外だった。F少年は酒が飲めないので、ワインの代わりにゼンザイがあてがわれた。
携帯で撮った写真なので色がイマイチですが、本物は鮮やかでした。

西田橋

Photo_8うちの店は西田橋の近くにあります、といっても、わからない方がほとんどだと思う。時々電話がかかってきて「おたくはどのあたりにあるんですか?」と聞かれる。「西田橋をご存知ですか?」というと、ほとんどのかたが、知らない、とおっしゃる。西田橋は山形屋と同じくらい有名なんだと思い込んでいたのだけど。水害で流されてしまったせいかもしれない。
今日も電話があった。ぼくは中央駅から道順を教えた。店は中央駅から歩いて5分くらいのところだ。
写真は店の屋上から撮ったもの。
変な塔が写ってるけど、鹿児島で知らない人は少ないと思う。

ベルトの穴

ベルトがゆるくなり、少し切り詰めた。
ふつう、革ベルトには3つ、ないし5つの穴があって、ある程度長さを調整できるようになっている。しかし、真中の穴以外使ってはいけない。他の穴はマティニのさくらんぼ同様、飾りなのだ。
と、ぼくは信じているが、その真偽は定かでない。ぼくは学生の頃からそうしているのだけど。

08:30

今朝、やっと床屋に行った。定休日が同じなので、なかなか行くことができない。開店5分前に到着。閉まっていた。わざとドアの前でウロウロしてたら強面のオヤジが顔を出し、にやっと笑った。真ん中の椅子を勧められたのでそこに座った。
「そうそう、あんたに聞きたいことがあったんだが…なんだったかな」
難しい質問だった。
「なんでしょうね」
「なんだったか…思いだせんなぁ」
ぼくに思い出して欲しい様子だった。しかしぼくは朝からそういう無駄な努力はしないことにしている。相手がきれいな女性なら話は別だ。
40分後、ぼくは3000円払い、車を飛ばして店に向かった。

ワルサーP38

S氏は「寒いですね」と言って、カウンターに座った。
彼は薬の切れた中毒患者のように、ピントの合わない、よどんだ目でカップを見定め、ぎこちなく口に運んだ。今は風采の上がらない彼も、その肩にテレビカメラが載ったとたん、別の生物のように機敏に動く。それは洗練された美しい芸を見ているようだ。人間と道具が一体化して目的を果たす。
ジョン・レノンは、ギターを。
ルパン三世は、ワルサーP38を。
ぼくは・・・ヤカン?
   悲しい

寒い一日

「行ってきます」
息子の声で目が覚めた。
「いってらっしゃい」
寝ぼけまなこで時計を見ると、10時を指していた。休みとはいえ寝坊である。それにしても、なんで今頃学校に行くんだ?…そうだった、修学旅行だ。息子は修学旅行に行くといっていた。お別れの挨拶をしなければと思ったが、寒くて布団から出られなかった。旅行は一週間、行き先はパリだそうだ。こんなに寒いのにパリ。バリなら暖かくて良かったのに。ヨッパライ某が用事で出かけるというので、ぼくは家でじっとしていた。とりあえず、ラベルのボレロをかけながら茶碗を洗った。CDが終わると、部屋はシーンとなった。ぼくはテレビをまったく見ないので、音楽をかけない限り部屋は静かだ。こういう寒い日は、柱時計のコッチコッチ、火鉢にかけた南部鉄瓶のしゅうしゅうという音が聞きたくなるな。

Hello!

Vaio夜、パソコンを開いて仕事をしていたら、突然画面が青くなり、謎の英文が現れた。
Hello!
ぼくは映画マトリクスを思い出した。不思議の世界からお呼びがかかったのである。と、いう展開になるのはマンガや映画の中だけだ。Hello!ではなく、Error!だったからだ。それはメモリーがどうしたのディスプレィドライバーがこうしたのと数学の先生が生徒を諭すようなウルサイ文章だった。以降、電源は入るものの、起動しなくなった。早い話が、ぼくのVAIOは壊れたのだ。とっさに思ったのは、保証期間は切れてないか、だった。もちろん、切れていた。2年以上使っているのだ。とりあえずマニュアルを引っ張り出してリセットボタンを押したり、電源を抜いて放置したり、いろいろやってみたがだめだった。なんてことだ、可愛い女性に対してそうするように、大事に扱ってやったのに。ぼくはVAIOに対して腹が立ってきた。しかし、ぼくはもう大人だった。彼女は病気なのだ。原因はなんだろう。そういえばここのところ空気が乾燥している。静電気の帯電でメモリーまわりにトラブルが起きてるかもしれない。彼女はデリケートなのだ。ぼくは慎重に裏返し、フタを開け、メモリーをいったん取り外して再セット、フタを閉じた。スイッチオン。
Hello!
彼女は再びぼくにほほえんだ。

男は幻を追う

01_2
歩いても歩いても、目の前に現れてくるのは白い砂ばかり。ぼくは太陽がじりじり照りつける砂漠を歩き続けた。ふと風が止まり、見上げると地平線の彼方に瑞々しい緑のヤシが揺らいでいる。
ああ、やっとたどり着いた。
そう思ったのも束の間、すでにそこには何もない。幻だった。あるのは、あいかわらず、どこまでも続く白い砂。
今日は土曜日。珈琲と音楽好きの仲間がK氏宅に集まった。明かりを落とした薄暗い部屋の両隅で、その装置はかすかな唸りを上げてスタンバイしていた。
突然、人々のざわめきの中にトランペットの乾いた音が立ち上がった。部屋は一瞬にして無限大に広がり、右手前方7、8メートルのところにトランペットを口にしたマイルスが立った。曲は「Time After Time」。
写真は、今回の鑑賞会の主役、「グラスマスター」という真空管アンプ。優れたオーディオ装置は録音現場の音場をリアルに再生する。ぼくはそこにマイルスの幻を見た。幻を追い続けて実体に至ることはないが、幻を追わないと実体の美しさが見えてこない、ような気がしたK氏宅での夜。
なお、写真はK氏のHPから拝借しました。