
いつのまにか車は南に走っていた。

いつのまにかぼくはチューリップ畑にいた。

菜の花も、桜も咲いていた。

アカシアの匂いがあたりに漂っている。



気がつくと、いつのまにかぼくは家の近くの公園にきていた。




マジナイの文字

白熱電球タイプの蛍光灯が出回り始めた頃の話。電気代4分の1、寿命5倍、ってことで、古い電球が切れる度に、当時まだ高価だった最先端のこの電球に取り替えたものだった。ところが、この新しい電球がよく切れる。白熱灯より先に切れる。何度もそういうことがあって、ぼくはこの最先端の蛍光灯電球に不信感を抱くようになった。こんな単純な電気製品が簡単に壊れるなんて思いもしないので電気店のレシートも保存していない。以来、ぼくは最先端の電球を買うと真っ先に日付を書き記し、レシートを保存しておくようになった。ところがそれからというもの、ウソのようにまったく切れない。切れてくれない。なんだかこの数字がマジナイの文字に見えてきた今日この頃。




















