月夜のだれもいない道を海に向かって歩いていた。
しばらく歩くと道の先に橋がかかっていた。
水の音が聞こえてきた。
青白い灯が川下に向かって点々と映り、左右に揺れていた。
そして涙のようににじんで広がった。
この景色はむかし見たことがあった。
ぼくは足を止め、ながいあいだそれを見ていた。
遠くで赤信号が点滅していた。
東京タワーを洗った
涙のキッシュ
今年もアの季節がやってきた
明日から都会人
東京に行ってまず驚くのは、駅の構内を歩いている人たちの足の速さ。いつものように歩いていると、ぐんぐん抜かれていく。おー、さすが都会だぜ、と、妙に感心してしまう。ところで最近、こういう記事を見かけた。「歩くのが遅い人、認知症リスク1.5倍」 これはつまり、ぼくのようにのんびりした田舎者は都会人に比べ、1.5倍ボケやすい、ってことなのだろうか。困ったな。明日から少し速く歩くことにしよう。
インターネットバイキング
ネットで支払いを済ますためにパソコンに向かっていると、金曜日の男が豆腐を持ってやってきた。ぼくが「早いもんだな、3月もあっという間だ。それにしても便利になったね、わざわざ銀行に行かなくてすむから」とパソコンを指差すと、彼は「おお、しっちょっど、インターネットバイキングやっどが」(ああ、よく知っている。インターネットバイキングのことだろう?)と言った。