
農家に嫁いだお客さんから聞いた話だ。彼女が嫁いで間もなく、夫の母から、畑に行ってタマネギを取っておいで、と命じられたそうだ。しかし町で育った彼女はついに畑にタマネギを見つけることができなかったという。しかしぼくは彼女を笑うことはできなかった。ぼくは小学生の頃まで落花生はエダマメのように生っているものと信じていたからだ。という話を今日、店にいらしたお客さんに話したところ、彼女はのけぞって、ええーーーっ!落花生って、エダマメのように生っているんじゃないんですか?と言った。
雨の月曜日
いつまでも雨がつづくのは良くない。ぼくは飽きやすい性格だから。そして今日も雨。遠くに行きたかったが、そんな気になれなかった。ちょっと遠くに行けば晴れている、というのなら、ちょっと遠くに行っただろう。しかし、ちょっと遠くも雨だった。しかたがないので辛いカレーを食べにインド料理専門店に出かけてみた。テーブルに座り、水を運んできたお姉さんに、一番辛いカレーをください、と言った。すると、ええーっ、いいんですか、すごく辛いですよ、というので、いいんです、すごく辛いので。というと、いいんですかー、ほんとーに辛いのに。というので、いいんです、ほんとに辛いカレーで。とぼくは繰り返した。するとお姉さんは、にやっと笑って奥に消えていった。しばらくしてテーブルに載せられたカレーは、どう見てもふつーのカレーだった。なんだ、同じじゃないか。ちょっと残念な気がしたが、気を取り直して一口すくって食べてみた。ふん、たしかに辛いな。ぼくはつぶやいた。たしかに辛い。しかし、カレーは辛いから値打ちがあるのだ。雨が続くとカレーが食べたくなるよね


















