ワニに襲われて目が覚めた。夜中の2時だった。サメに噛まれる夢はたまに見るが、ワニは初めてだった。
LONG VACATIONも今日でおしまい。いつものことだけど、ギアがトップに入る前に休みは終わる。天気も良くなってきたのでとりあえず南に走った。
むかしよく来た喫茶店で昼食をとった。いつもここでビールを飲んだ。何もかもがむかしのままだ。マスターもちっとも変わっていない。ハンバーグ定食の目玉焼きもハート型。
ひまわりをめぐる冒険
だれかに呼ばれた気がして目が覚めた。ぼくはズボンとシャツを急いで着ると声のしたほうに向かって車を走らせた。
ぼくを呼んでいたのはビンセントだった。彼は困ったような顔をして言った。どうしてもっと早く来なかったんだ。わしはもうすっかり疲れてしまって、君に何を言うんだったか忘れちまった。とにかくとても重要なメッセージだったんだが。ビンセントは長い冬を前にした年老いたクマのような目になって言った。夏が終わりかけているせいかもしれない。そう、わるいことをしたね、じゃあ、ぼくは帰るよ。車に戻ろうとすると、ビンセントはあわてて言った。待ってくれ、彼女なら知っているかも知れん。
ぼくは南に向かった。車は入道雲の湧きあがる海岸道路を走り続けた。ビンセントによれば、南の植物園に棲んでいるプラドレッドなら知っているだろう、とのこと。ヒマワリ畑は園の奥にあった。風と波の音が入り混じって渦を巻き、不思議な雰囲気をかもし出している。そこに何種類ものヒマワリが一面に咲いている。
木人の親子がいたので、プラドレッドはどこにいるか聞いてみた。しかし、彼らとはまるで言葉が通じなかった。
畑の海側のほうに、見たことのない赤いヒマワリが咲いていた。彼女がプラドレッドなのだろうか。
つづく かも
港町は暑かった
何日か前、ネットで南薩方面を調べていたら、南薩の某港のことを書いた面白そうなHPがあったので、今日はそれをプリントして南に向かった。写真に写っている石は「石敢當」と言って、町の中を徘徊する魔物が家の中に入ってくるのを防ぐためのもの。
番所鼻(ばんどころばな)の灯台
レンガ造りのかつお節乾燥場 の跡。灯台の近くにあります。
港から20分ほどのところにある某植物園ではひまわりが咲き始めていた。
赤いひまわりもいくつか咲いていた。
番所鼻(ばんしょばな)自然公園にも寄ってみた。伊能忠敬が「けだし天下の絶景なり」と賞賛したところだそうです。
ハマゴウ
夏のはじまり
気分はもう梅雨明け
ぼくのあの傘、どこへいったんでしょうね
空は今日も泣いていた。ぼくはポケットに1000円つっこみ、車のキーをひねった。車は曲がりくねった坂を登り続け、やがて雲の中のドライブインに着いた。ぼくは傘を差して吊橋に向かった。
橋の下の谷にはアジサイが群生している。吊橋の中ほどから見下ろすと、アジサイはちょうど満開のようであった。傘を肩に載せて写真を撮っていると、俄かに風が吹き渡って、ぼくの傘を舞い上げた。傘はくるくる回りながら飛んでいって、谷の斜面に引っかかった。先日買ったばかりのビニール傘。
ぼくはだれもいないのを確かめ、土手を下って傘を取りに行った。もちろん、道などない。するとどこからか男の声がした。
「命と傘と、どちらが大事か!」
見ると、おそらく観光で来たと思われる恰幅のよい初老の紳士がこちらを見おろしている。ぼくにしてみれば、これくらいのことは茶飯事なので、ずいぶん大げさな、と思ったが、なんとなくうれしくて、
「ええ、十分に気をつけますから」と手を振った。
彼はこちらを見つめたまま「気をつけるんだよ」と言い、
「これはあれだな、麦藁帽子の」と笑った。
「ええ、西条八十のあれですね」とぼくは応じた。
無事、ビニール傘を取り戻し、ぼくは帰路に就いた。
途中、家の近くの某運動公園に寄ってみたら、某博覧会の後片付けをやっていた。
白いトラ
午後から雨らしい。雨のドライブも悪くないけれど、目的地に着いたとたん、ざあーっ、というのはちょっと悲しい。そんなわけで、近くの某動物園に行ってみることにした。
うわさによれば、某動物園に白いトラが来たという。あまり興味はないけど、とりあえず見てみた。驚いたのは、月曜日だというのに人が多い。こんなに人の多い某動物園は初めてだ。
トラの次は大きな鳥カゴだった。カゴの中の細い道を下っていくと、薄暗い小屋に怪しげなショーケースが置いてある。一番大きなのがダチョウの卵で、となりの黒っぽいのがウサギの卵。
というのはウソです。
ショウブの花が一面に咲いていた。ティッシュのような花びらが雨にぬれて今にも破れそう。
帰る前にもう一度トラを見に行った。疲れたらしく、寝てた。
帰りに某ホームセンターによって、バジルを購入。これがないと、夏が楽しくないのです。