海の近くへ寿司を食べに出かけた
ヨッパライ某は寿司を注文したが、日替わりランチがサンマの塩焼きだったので、ぼくはそれにした。サンマがうまくて、ご飯をお代わりしてしまった
漁港近くのスーパーで天然ハマチを3匹、ハガツオを1匹買った。ハマチは3匹で1000円、ハガツオは500円
海の見える丘に上ると、もうコスモスが咲いていた
海は朧にかすんで、まるでソラリスの海のようだった
屋上でバーベキュー。風が冷たく感じられた
A LONG VACATION 3日目
ノスフェラトゥな午後
ぼくたちは貸しボート屋の近くに車を止め、池の縁をまわって対岸のキャンプ場へ向かった。道は細く、左手は池、右手は古木の生い茂った急斜面。今日はまだ人が通っていないのか、先頭を歩いたぼくはクモの巣を何枚もかぶってしまった。池を半周し、ぼくらはキャンプ場に着いた。ひっそりして人影はない。ヨッパライ某は歩き疲れたらしく、木陰のベンチで休んでいる。ぼくは水辺に降りて写真を撮っていた。湖畔は寂しげなヒグラシの声に包まれていた。静かだ。いつしかぼくは物悲しい気分に浸り始めていた。静寂を破ったのはヨッパライ某の叫び声だった。「血が、血が!」真っ青になってやってくるヨッパライ某の首が赤い血に染まっている。首といっても足首だけど。ロングスカートの縁に血がついていたので、なんだろうと思って見てみると足首が血まみれになっていたという。出血箇所に豆粒のようなものがたくさん付いていたので、それを取り除いたところ、血がいっぱい出てきたのだそうだ。特に痛みもなかったので、キツネにつままれたような気分になったらしい。経験したことはないが、これはヤマビルの仕業だろう、と思った。ヨッパライ某は不安そうだった。またあのじめじめした道を通って帰らなければならない。吸血生物が待ち構えているあの細い道を。帰り道、ふいにヨッパライ某が立ち止まった。足首を見ると、小さなヒルが数匹食いついて、血がにじんでいる。ぼくは笑いながら取ってあげたが、ヨッパライ某は平静を失い、来る時の2倍のスピードでぐんぐん前を行き、やがて視界から消えた。
ミシーとの遭遇
And Summer Came
飛ばすぜハイウェイ
カーステレオから矢沢永吉が、飛ばすぜハイウェイ、と歌っていた。ぼくは高速道路を並走する仮称プアマンズハイウェイを北に向かって走っていた
プアマンズハイウェイは某山の天辺の辺鄙な美術館に続いていた
野外美術館をうろついているのは主に若いカップルと変な家族であった
雷鳴が轟き、土砂降りになった。屋外には雨宿りできる場所はあまりない。係りの女性が傘の束を抱えて救助に向かったが、しばらくして帰還した若いカップルはずぶ濡れだった。恋人も濡れる美術館
館内では椿昇展というのをやっていた
腹がへったので山を下り、西に向かった。自称東洋のナイアガラの近くの茶店でそばを食うことにした
ザルソバを食うつもりでいたのだが、ショーウィンドウのウナギがやけにうまそうに見えたので、うなぎ定食に変更した
いつもの発電所遺構を見に行ったが、やはり水没してなかった。ダムの工事のせいかもしれない
帰りに、ひまわりを見に行った。係りの人が、雨が続いたせいで、ひまわりは病気になってしまいました、と言った
安いほうの寿司定食を食いに行った
雨の日も風の日も、いつも彼は手を振ってくれる。でも、最近、少し疲れてきたみたいにみえる