朝起きてカーテンを開けると、晴れてはいなかったが、雨が降っているのでもなかった。簡単に言うと曇りだった。笠沙の木場商店にタカエビを買いに行こう、ということになったので、トランクにクーラーボックスを投げ込み、進路を南にとった。
途中、海浜公園に寄ってハスの花を見た。涼しい風が吹いて気持ちいい。腹が減ったので、笠沙の某食堂で寿司を食べた。帰路は久しぶりに川辺を経由することにした。ふと思い立ち、川辺の町中を走って、南薩鉄道の面影を探したが、軌道敷を転用した道路のほかは、なにも見つけられなかった。
いつものように川辺ダムを通って帰る途中、近くの火の河原集落に寄ってみた。とても小さな集落で、ネットで調べてみると、既に限界集落になっているのだという。狭い道を走っていくと、山に囲まれた棚田の一群が見えてきた。
作物は何も見当たらない。今から水を張ろうとしているところらしかった。
その帰り、ちょっと寄り道をしてみた。車両進入禁止、とのことだったので、とにかく歩いた。
ゆるい下り坂をどこまでも歩く。だれもいない。どこからともなく小さなトンボが次々に現れ、道案内をしてくれた。
道路の先に、なにか見えてきた。ゆらゆら揺れる液状の物体。
それはいわゆる一つの水、であった。
道路は緩やかに水中へと導かれている。
突き当たりに見えるのはカーブミラー。
ダムで水没した道路や橋も、今は水面下で見えない。
しかし、ひとたび雨不足で水位が下がると、消えたはずの道路や橋が幽霊のように現れる。
“水の中の幻” への5件の返信
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いやいや、私にとってはなつかしい場所を
火の神集落、ダム、今やこんなことに
なってるんですねぇ
お気に入りの場所でした!!
うん! シイバムラを思い出させる
風景でした。
☆やまのさん
火の河原集落、ぼくも久しぶりに行ってみたのですが、以前たずねたときと同様、不思議な気分にさせる場所でした。なにか、特殊な気配があるんですよね。秘密を隠し持っているような。気のせいなんでしょうけど。
☆nasugamamaさん
椎葉村、行きたいと思いながら、まだ行ってません。nasugamamaさんの家はまだ残っているのでしょうか。川のそばでしたから、きっと今頃は、蛍が飛んでいるのでしょうね。行ってみたいです。
たかえび食べたいよね
と 夫に言ってみた。
先日の休みに行こうと思っていたらしい。
だが、私がお昼ねを2時間もしてしまい
結局なんにもできない日曜日でした。
でも、主婦はなんにもない日が贅沢なのでした。
たかえび、おいしいよね~。
ぼくは塩焼きにしたり、スパゲティーの材料にしたりしてます。
べにこさんは引っ越しちゃったから、たかえびを買いに行くのが大変になりましたね。ぼくの家からだと40分くらいです。
そーかー、主婦は毎日が仕事だから、休める時に休まなくちゃいけないんですね。ぼくも主夫になったらそうなるんでしょうけど。