今日は珍しく北に向かった。1時間ほど走って山道をくねくね上り、山頂にある公園に到着した。
公園の奥は木々の生い茂る森になっている。道に迷いそうになりながらどこまでも進んでいくと、藪の中に巨大な金属のカプセルが転がっているのを発見した。科学に詳しいぼくにはこれが何であるかすぐに分かった。ウルトラQにでてきた宇宙船だ。むかしテレビで見たことがある。M76星雲から飛来し、地球に不時着したのだ。大気圏突入によってできた焦げあとが生々しい。着陸時の衝撃のためか、大きな穴が開いている。中にいた宇宙人はおそらく助からなかったに違いない。
さらに森の奥へと進んでいくと、突如、人食い宇宙植物が襲ってきた。もしかするとさっきの宇宙船の中に種が落ちていたのかもしれない。
命からがら宇宙植物から逃げだしたものの、ここがどこか分からなくなってしまった。と、そこに宇宙犬がひょっこりやってきた。かっぱえびせんをやると、うまそうに食べてしまった。
道に迷って歩いていると、前方に宇宙人を発見した。
勇気を出して声をかけると、なんか用?と言って彼は振り向いた。
ぼくは彼の下半身から飛び出しているものが気になったので、これは何か、と聞いた。すると彼は言った。これが下を向いているときはパワーが落ちているときだ。これが上を向くと、宇宙に帰ることができる。
つまりそれはウルトラマンのカラータイマーみたいなものか?とぼくが聞くと、そうだ、といい、こうして太陽の光を浴びることでパワーは回復するのだ、と言った。
ぼくは宇宙人に別れを告げた。彼は昼過ぎに宇宙に帰るといったので、展望所に上り、彼が帰るのを見届けることにした。
“未知との遭遇その2” への4件の返信
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確か、インサイダー、でしたよね。
この場所に到達するために階段をてくてくと降りながら、
ああこれは内的世界なのか、と木漏れ日を見つめて感慨深い気持ちになりました。
自分の魂には五人の魂がついてくれているという話をききます。
宇宙人の話、面白かったです。
私も今度行ったときはそんなふうに解釈してみよう! と思いました。
道の下のほうで人の声がしたので、階段を下りていったら、この場所がありました。アートの森には何度も行ったのですが、ここは初めて。とても気に入りました。内的世界といえば、昨夜はそのことをずっと考えてました。きっかけは、数日前にサンテグジュペリの星の王子さまを読み、それが驚くほどぼくの内面と重なったからです。以前読んだときは、そんなことはなかったのに、と思い、ちょっと興奮状態にありました。昨日のブログは、そのことを書いてます。サンテグジュペリは次のように述べているようです。
夜はしだいに目にみえる世界を洗いきよめ、真黒な砂をみおろす星以外、なにも存在しなくなってくる。と同時に、心のなかもきっぱりと洗いきよめられてくるのだ。大切なことと思いこんでいたが、いまではさして重要でなくなってきたすべて、怒りも、濁った欲望も、嫉妬も、みんな拭いさられ、厳粛な事実だけがあざやかになってくる。一時間一時間と、夜明けにむかう星たちの階段をおりながら、こうして自分が純粋になっていくのを感じるのである。
洗い清める、素敵な言葉ですね。
思春期の頃は、窓の縁に座って2時間ほど、夜の景色を眺めながらぼーっとして、ベッドに入るのが毎晩の日課でした。
どんなことも許されるような、あの自然と自分だけの時間が大好きでした。
夜は大好きです。
「かんじんなことは目に見えない」これは星の王子さまに出てくる有名なことばですよね。洗い清められて、なにもかも見えなくなったとき、そのとき初めて、かんじんななにかが見えてくるのかもしれません。夜、なにも考えずに星を眺めていると、ふとそんな気配が感じられることがあります。