8月の空

海沿いのカーブを曲がると、景色がまるで変わってしまう。それが8月のはじまり。7月のはじめ、ぼくはガソリンを満タンにしたオープンカーで出発した。ドラマはクライマックスに向けて目くるめく展開をみせたが、ぼくの心は満たされなかった。それは始まる前から分かっていたことだった。満たされることのないカップの向こうで、8月の空はまだ明るい。

“8月の空” への4件の返信

  1. ふちのないコップに水を注ぐような、不毛のようで、案外おもしろい日々を過ごしてます。いつかこのコップも満たされるんだ、と思いたくなることも、ままあります(笑)

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