銀河

梅雨が明けた。月がないせいか、夜空は星でいっぱいだ。なんて美しいんだろう。煙のように立ち昇った銀河が、射手座、白鳥座、カシオペアへと流れ、カシオペアの西には、水を湛えた巨大なひしゃくが横たわっている。ひしゃくは、ぼくに水を差し出してくれた。
ありがとう、ぼくは元気です。
宇宙は無音だけど、物語の声は絶え間なく聞こえてくる。
ぼくは今夜、その果てしない物語の一部になった。

“銀河” への9件の返信

  1. 『はてしない物語』
    最後に古本屋の店長が「きみは、これからも、何人もの人に、ファンタジーエンへの道を教えてくれるような気がするな。そうすればその人たちが、おれたちに生命の水を持ってきてくれるんだ」とつぶやいた・・・。そう、ファンタジーは共同の世界。
    でも妄想のように、ファンタジーが現実になってしまった人や混同してしまって不全状態に陥った人は、彷徨い、記憶を無くしたまま現実に戻れなくなってしまう。

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