酔って候

P1010737_1昨夜はKさんの新居で酒を飲んだ。集まったのは麗しき男女15名。外は雨。音楽がとても美しくすばらしい。アンプは真空管。なおみちゃんが、ぼくのために歌っていた。それがココロにしみた。とっても。
みんなニコニコしていた。ぼくは酔っていた。いつの間にか靴下がびしょびしょに濡れていて、それを脱いだ。新居の屋上に上がろうと、外階段においてあるスリッパを履いたら、それがずぶ濡れだった。美しい女性たちが作ってきたケーキがとてもおいしかった。だれかが作った、生地からコネたという、ピザパイもとてもウマかった。珍しい焼酎があるというので、それをがぶ飲みし、それが足りずに焼酎を飲み続け、記憶がなくなった。
写真は、KさんのHPからお借りしました。
勝手に借りてスンマセン。

浅い夢

毎日が同じように過ぎてゆく。
浅い夢を見ているように。
この世界には
あるはずのものがない。
何かが足りない。
そう感じるから、ぼくはいる。
変なのは。変だと感じるぼく。

あなたのこころに

午後4時。ワグナーが流れていた。ぼくはなにを求めているのだろう。ふと、そんなことを考えた。そのときこんな歌をおもいだした。
あなたの心に風があるなら、そしてそれが春の風なら、私ひとりで吹かれてみたいな、いつまでも、いつまでも。
ぼくは気づいて呆然となった。ぼくは人の心を思い遣りたいのだと思った。それをいつも願っている。人の心に春があるなら、それを思い遣りたい、風があるなら、風に吹かれたい。そう切実に願っている。そしてふり返って、ぼくの心を一途に思い遣って欲しい、と。

Osaka

ぼくはユウウツだった。ある新商品を仕入れ、テストしていたところ、不具合が見つかったのだ。技術的な問題なので問屋を通さず直接製造元に問い合わせることにした。ユウウツなのは製品の不具合自体より、その製造元が大阪の会社であることだった。サラリーマン時代、ぼくは大阪に仕入先を持っていたが、その担当者の口の利きようが、いちいちぼくの繊細な神経を逆なでし、とにかく癇に障るのだった。案の定、電話に出た担当者は大阪弁だった。
「へぇーほんまでっか。おっかしいなー、なんでやろ」
くそっ、それが聞きたいから電話してるんじゃないか。それに初めてなんだから、そんなになれなれしくするなってば。まったくどうかしてるぜ、大阪は。

SAYURI

昨夜はF少年から借りた、スピルバーグ監督のSAYURIをみた。舞台は第二次世界大戦中の京都。なのだが、なぜかぼくの中では、どうしても京都になってくれない。すぐに近未来のサイバー都市になってしまう。「ここは日本の京都なんだ」と何度自分にいいきかせても、ブレードランナー的な未来都市に落ち着いてしまうのだ。たぶん吹替えなしで見たせいだろうが、それにしても、ぼくのアタマって変。芸者物語としても十分楽しめたが、環境BGV風に使ってもおもしろそう。
夜。窓をたたく雨。明かりを落とした部屋でカクテルを傾ける二人。 BGVはSAYURI。 もちろん、吹替え、字幕スーパーなしで。

空の青

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天気が良かったので海に向かった。きょうは振替休日で全国的に休みだった。天気もいいし、きっと海もにぎわっているだろうと思ったのに、人は少なかった。波が引いたあと、濡れた砂に映った空の青がきれいだった。

晴れた日曜日

空が明るい。
こんな天気のいい日に仕事をしてるなんて。
オレってバカみたい。
こんな日は、オープンカーで海岸線を走るのが正しいのだ。
音楽はスティーリー・ダン。
途中でアイスクリームを買って、砂浜に寝転んで食べる。
そうだ、スコップを持っていこう。
穴を掘って、あいつを埋めるんだ。

DanceDance2

ここ数日、暖かい日が続く。啓蟄にはまだ早いが、ぼくの中で眠っていたナニかがザワザワ動き出した。繊毛虫、鞭毛虫、スピロヘータ、寄生虫、etc. etc。そいつらが手をつないでラインダンスを踊っている。DanceDanceDance.

甘い午後

ボクの仕事のイイところは、仕事中、好きな音楽を聴きながらおいしいコーヒーを飲み、ヒマな時間に好きな本を読んでも、だれも文句を言わないところである。ところで、本を読んでいると、なぜか甘いものが欲しくなる。特に漢字の多い小難しい本を読んでいる時にその傾向が強い。おそらく、脳が糖分を消費するからであろう。体を動かすと腹が減るのと同じ理屈だ。つまり、小難しい本にはダイエット効果があるのである。では、ダイエットはしたいが本を読むのは億劫だ、というモノグサな人はどうすればいいか。映画はどうだろう。たとえば小難しいフランス映画には相応のダイエット効果が期待できそうだ。しかし、いくつかの例を見る限り効果は薄いようである。

瞳を閉じて

昨日は定休日。目覚めると9時だった。寒くてベッドから出られない。ベッドの中は温室のようにホンワカしている。ふとその時、かすかな女性の声がぼくを呼んだ。ような気がした。それはたぶん、南の海に面したフラワーパークの方角からだった。ような気がする。ぼくはベッドから這い出し、コーヒーをポットにつめ、音楽を準備し、車を南に走らせた。池田湖畔の静かな公園でコーヒーを飲みつつ、どこで昼食をとるか迷ったが、開聞山麓にある「花と香りの店」でAランチにすることにした。Aランチとはペルー風おじやとサラダとスープのセット。デザートはハイビスカスのシャーベットにした。ペルー風おじやに生のハーブを千切って入れると、気分はもう、すっかり春、なのだった。フラワーパークに着いて、まず図書館でパスポートの更新を済ませ、園内の南はしにある西洋庭園に向かった。裸足になって芝生に寝転がり、目を瞑るといろんな音が聞こえてくる。風のそよぎ、鳥の声、波の音。そして草花の匂い。目を瞑ると世界はずいぶん違ったものに感じる。ぼくは気づいた。ぼくはあまりに目に頼りすぎている。目に見えないものが目を瞑ることで見えてくる。簡単なことだった。ぼくは新鮮な感動を覚えた。花や木々の写真をたくさん撮るつもりで来たのに、カメラを構えようという気持ちは、もはや起きなかった。