年末っぽい

なんだかピンと来ないのだけど、いよいよ今年も終わりらしい。お客様の数は、いつもとそう変わらないのだが、年末年始の休みに備えて、ふだんの倍くらい豆を買っていかれる。そのせいで、昼過ぎには、いくつかの豆が売切れてしまった。明日からは多めに豆を焼かなくては。
と、いうわけで、ここで年末年始の休日の案内。
年内は29日(金)まで。明けての営業は5日(金)から、です。
よろしくお願いします。

見えないもの

Kazetabi_02仕事のあいまに、先日ネットで購入した「風の旅人」を読んでいる。ページをめくっていて、写真に目が釘付けになることがしばしば。ページをめくる手が止まる。感動しているわけだが、その理由が分からない。でも多分、それは言葉にしない方がよいのだと思う。整った言葉に置き換えて納得してはいけない。言葉にすると、大切なものが漏れ落ちる。逆説的だが、大切なものは目に見えない。

air pocket

冬至の前後に起こる落下については毎年のことだし、慣れたものだ。原因は空の様子とか風、気温、など、森羅万象に強く係わっている。すべてをのせた渦が静止し、ゆるやかに逆転を開始する。冬至の前後、ぼくは低空飛行をイメージしながら落下に備える。高度を保つためのエンジンにはエネルギーを送り続ける。
音楽、写真、絵画、詩、海。
そしてDance!Dance!Dance!

黒いシャツ着て

どこか翳のある人、を、シブく演じたいと思っているのに、なかなかそのようにならない。先日、ズボンを買ったついでに黒いシャツを買ったのだが、これを着ていると、
例えば、近所のA子は
「おお、良く似合うじゃん、ユニクロが」
なぜ分かるのだろう。ユニクロで1950円だったのだ。
また、あるお客様は
「いいわね、若く見えるわよ、あなた、いくつになったんだっけ。55?」
どうしてだろう。
ぼくの考えるボクのイメージと、他から見るボクのイメージには想像以上にギャップがあるということか。
最近、自分のイメージに自信が持てない。

流星

Flower_0
空は晴れ渡り、風も穏やか。白い雲は微笑み、ぼくをいざなう。今日は定休日。熟睡の日が続いているので、体調は良好。ぼくが南に行かない理由はどこにもない。ぼくには南に向かって、どこまでも走る権利がある。だが、権利ばかり主張していけない。今日は高三の息子の三者面談があるのだった。はっきり言おう。ぼくは行きたくない。できることならサボりたい。しかし、権利ばかり主張するのは良くない。これはさっきも言った。三者面談は5時15分から。遠出をすれば、5時には帰って来れない。近場に行っておもしろいわけがない。ぼくはあきらめた。コーヒー片手にソファで本を読みはじめた。一昨日届いた「風の旅人」。せめて心だけでも遠出させよう。
 -中略- 
時は夕方。時計は4時半を指している。そろそろ三者面談に行かなくては。その時すでに、ぼくはある計画を思いついていた。しかし、そのためには三者面談を早々に片付けなくてはならない。三者面談を早く終わらせるコツは話を脱線させないこと。息子の担任は、ぼくの脱線を楽しみにしているフシがある。ぼくは素早く話の主導権を握り、まんまと脱線させず、早く終わらせたのだった。車は黄昏ゆく街を忍者のように走り抜け、進路を南に取った。Flower_03海沿いの道路を約一時間走ると、そこは指宿のはずれにある巨大植物園。そう、フラワーパーク。クリスマスまで大規模なイルミネーションをやっているのだ。レストランもこの期間、オーダーストップは8時30分。というわけで、まずはレストランで腹ごしらえ。いつもなら780円のスパゲティセットを頼むのだが、メニューのどこを見てもそれがない。1200円、1500円といった数字が並ぶ。当然だろう、この期間、ここにやってくるのは恋人同士がほとんど。580円だの780円だのを注文したのではムードも台無し。かも。Flower_01イルミネーションを堪能し、いい気分でフラワーパークを後にした。国道に出る途中、車を路肩に寄せ、外に出て空を見上げた。満天の星。開聞岳がシルエットになって、素晴らしい眺めだ。今夜も地球は星降る夜空を航行中。

風の旅人

Kazetabi_01ぼくの思いが通じたらしい。やはりぼくは超能力者だったのだ。そろそろ買おうと思っていた憧れの雑誌、「風の旅人」のバックナンバーのうち、創刊号~19号(最新号は23号)までがネット上で特別販売(12/31迄)された。なんと半額!ぼくがこの雑誌に興味を持ったのは、ネットに公開されている、この雑誌の掲載写真に打たれたのがきっかけだ。執筆者も好きな人が多い。どうせ買うなら、全巻そろえたいと思っていた矢先だった。昨日届き、今日から読み始めている。発見がある。新しい考え方をスタートさせるヒントがある。なんというか…網と虫かごを持って、はだしで走りまわっていた少年時代に帰ったような気分になる(笑)。ニヤニヤ、ワクワクしながら見ている。読んでいる。
今、陽だまりのソファに腰掛けて創刊2号を読んでいる。編集長の記事に、こういうくだりをみつけた。
「—身体や住拠は、単なる物体ではなく、役割を持ち、役割を果たすように機能し続けるものであることが基本だ。その働きは、本来、誰のために役割を果たしているのかということが大事であり、それは当たり前のことであるが、そこに宿るもののためなのだ。— 割愛 — 形や型は、物そのものとして存在価値があるのではなく、その内部に秘められた掛け替えのない力をおもいやるものなのだ—」
グッドデザインの概念に似ている。当たり前のことなのだろうけど、高度に都市化した社会に組み込まれ、埋もれて安心していると、こういう視点を取り戻し、自分に立ち返ることは難しい。当たり前のことに気づくことで、それまで築き上げた価値観が一瞬にして瓦解、ゴミになる。風のない街。でも、風はいつも吹いている。
数日前、この編集長がネット上でヒント満載の記事をアップされています。良かったら一度目を通してください。自分にとっていい記事とは、正しいか、正しくないかではなく、気づきのヒントがある文章なのだと思います。

酒とバラの

「おいしいものを食べて、好きな人と寝る。それこそが人生だ」
とは、当ブログにリンクさせていただいてる春さんのブログ「椿屋敷農園」のサブタイトル。なんとステキな言葉だろう。ぼくは思う。おいしいものを食べて好きな人と寝ている人が、はたして巷にどれだけいるだろうか。ぼくは、どんなにうまい食べ物でも、一人で食べるとおいしいと感じないし、キライな人と食べるなら、なおさらのこと。おいしいものを食べるのは案外難しい。さて今夜、ぼくとF少年はOさん宅の夕食会に招かれていた。ここ数年、ぼくの楽しみの最上位にあるのがこのイベント。
Oさん宅は急な坂を上った高台の閑静な住宅街にある。仕事を終えて雨の中を飛ばし、Oさん宅に到着したのが午後8時。明かりを落としたリビングルームは、調度品が落ち着いたヨーロピアンで統一されていることもあって、古参の執事のように威厳のあるやさしさで訪問者を迎えてくれる。F少年が仕事の関係で遅れるとのことで、先にシャンペンを開けることになった。スペイン産なので、厳密にはシャンペンとは呼べないらしい。それまで音の無かった部屋にガラスが鳴り、酒と料理の匂いが競うようにはしゃぎ、パリの音楽が満たされた。サティのJe te veux。いうまでもないが、今からぼくは、おいしいものを食べることになる。

dark side.moon

臆面もなく、思いつめたような暗いエントリーは続く・・・
予定だったが、読者もそろそろ飽きてきたようだ。
見よ、その証拠にカウンターの伸びが鈍い。(カウンターは右上)
そう、ぼくが悪いのです。
すべてぼくが悪いのだ。
うおぉ~~~!(エコーをかけて読むこと)
とりあえず叫んでみました。
ね、そういうとしごろなのね。

ぼくのふるさと

高いところに夏の雲が出ていた。
雨雲の間から見えた。
白く輝いていた。
胸が高鳴った。
そのとき浮かんだことば。
ふるさとはとおきにありておもうもの。
もうすぐ冬至。