庭にツツジが咲いている。どうしてだろう。庭にツツジを植えたから。
あのころぼくはツツジが好きだったのか。
あの頃のぼくが、今のぼくにはよく分からない。
一人のコーヒー
10年以上の間、その方は毎月一度、必ず店にやってきていた。しかし昨年11月を最後に姿を見せなくなった。昼過ぎ、その方はいらっしゃった。痩せ細って別人のように見えた。1月に愛する方をなくされたそうだ。本当は来る気はなかったが、なぜか足が向いたのだと。
帰り際、その方は言った。一人で飲むコーヒーはとてもつらいです
キミのケーキは燃えているだろうか
黄色い花
Fの悩み
Fがカウンターの向うでマンデリンを飲みながら言った。
「すげど」
訳 すごいよ
「めだかが、わーっぜおっところをみっけたど」
訳 メダカが驚くほどたくさん生息している場所を発見した。
どこ? ぼくが聞くと
「だいせーもゆうなよ、○○町の○○横の道をずーっち行ったところに…」
訳 これは二人だけの秘密だ。絶対、だれにも言わないでほしい。○○町の○○横の道を2キロほど行ったところの…
へえ、そんなところに。とぼくがいうと
「ざりがにもおっど。すげどが」と、Fは得意満面で叫んだ。
訳 なんとザリガニも生息している。どうだ、すごいだろう、ははは
そして彼は腕を組み、悩ましい顔になってつぶやいた。
「いけんすっかいねえ」
訳 発見したこのメダカをどうしたものか。家の水槽は既にメダカで満杯だし
ぼくの太陽、きみの太陽
青空
さらば太陽熱温水器
いつかはやろう、と思いつつ、ずっと後回しにしていた、あのめんどくさい作業をついに本日行った。それは壊れた太陽熱温水器を屋根から撤去する作業であった。目覚めた勢いで顔も洗わず屋根に上り、温水器とそれを載せている鉄骨の架台の周りを回って、どんな工具が必要か調べ、そろえた工具をバケツに投げ込み、再び屋根に上がって、さっそく分解開始。バラバラになった温水器を庭に下ろし、ステンレス、鉄、プラスチック、ガラスに分別、ゴミとして出せるものは小さくしてビニール袋に入れた。ステンレスと鉄は手に負えそうもなかったので、電話帳で廃品回収業者を調べ、取りに来てもらえるか聞いてみた。すると、1トン以上あれば回収に来ます、と、電話に出た若いお姉さんが言った。どうみても1トンはなさそうなので、じゃあ持って行くことはできますか、と聞くと、ええ、お待ちしてます、とのことだった。車の椅子を全部倒してブルーシートを敷き、そこにステンレスと鉄骨を積み重ね、ガチャガチャいわせながらその業者のところへと走った。処分代を取られるかもしれないと思い、5000円ポケットに入れておいた。業者のところに行くと、敷地内で車ごと重さを量られ、ガラクタを降ろしたあと再び量られた。事務所に呼ばれたのでお金を払おうとすると、伝票とお金を渡された。なんか得した気分♪