バラという漢字は難しい。たぶん、生まれて一度も書いた事がない。ゆううつという字と同じように。
朝起きてカーテンを開けると曇っていた。憂鬱を絵に描いたような空だった。でも、薔薇を見るなら、こんな日がいい。
ぼくはいつものバラ園に出かけた。
バラの匂いを一つ一つ、かいでまわる。
ぼくはバラのメッセージを匂いの中に読み取ろうとした。
バラの匂いの中に遠い記憶を見つけると、しばらくそこにまどろんだ。
バラ園を後にし、車は南に走った。途中、道路沿いのコンビニで117円のソフトクリームを買った。
車はいつもの植物園で止まった。ぼくは何も考えずに園内をぶらぶらした。
腹が減ったので近くのハーブ園に行って昼食をとった。
ハーブ園に植えてあるオガタマが満開で、そのバナナそっくりの甘い匂いがあたりに漂っていた。
ソフトクリームを食べたくなったので某池に行った。するとそこの怪獣の名前はイソノ君になっていた。
A LONG VACATION 3日目
A LONG VACATION 1日目
たまには芸術に接してみようと思って美術館に行った
美術館では虎を売る男の芸術という催しをやっていた
この人はとても怒っていた
居合わせた某メトロン星人に地球を侵略しないようお願いした
美術館を後にし、バーベキュー用のタカエビを買うために東シナ海に面した某商店に出かけた。昼めしは漁港近くの食堂で、安いほうの寿司定食を食べた。
コーヒーを飲みたくなったので海に面した某レストランに行ってみると、珍しく開いていた上に先客がいた。そのお客さんが乗ってきていたのは、藤沢ナンバーのスーパーカブだった。
(ナンバーは隠さなくてもよいとのことでした)
名車スーパーカブ。藤沢を出発したのが4月14日。このビジネスバイクで日本を縦断しているのだそうです。
必殺、ヤカンドリップ
海を眺めながら、ぼんやり飲むコーヒー。海は黄砂でかすんでいた
ブレッド。マスターが飼っているネコ
Purple Rain 2
イペーがイペー
あのZ公園にて
河原で転んでケガをしたのが一週間前。アゴはほぼ完治したが、ひざがまだ痛い。天気もいいし、遠くへ行きたかったが、最近、某Aさんとか某F少年とかが密かに行っているあの某Z公園に行ってみることにした。
某Z公園は車で走って20分ほどのところにある、秋はコスモス、春は桜が楽しめる落ちついた公園だ。
駐車場に車を止め、広い芝生の公園に入っていくと、どこの公園でもそうだが、平均年齢の高い人々が右や左を歩き回り、走っていた。
公園の上に神社があり、ここの桜も見事だった。
神社で桜を眺めていると、ヨッパライ某が、はらへった、というので、いつもの公園に行くことにした。
いつもの公園は、なんとか花博、という催しで大変にぎわっていた。月曜だというのに多くの人々が仕事もせずに公園をうろついている。ぼくらは石のベンチに腰掛け、魚肉ソーセージの入った弁当を広げた。日差しは初夏のように強く、太陽は虹色の暈をかぶっていた。
さくら
雨のステイション
今日で2月も終わり。というわけで、雨も降っていることだし温泉に行くことにした。海沿いの道を1時間ほど走り、いつもの温泉に着いて引き戸を開けると、そこには天ぷらにして塩をかけるとうまい、あの草が活けてあった。
雨に打たれながら温泉につかっていると、あまりに静かで、今にも時間の流れが止まってしまい、もしかするとデジャビュが起きるんじゃないか、みたいな雰囲気になったが何も起きなかった。帰るとき、温泉のご主人に、あの活けてある草は、天ぷらにして塩をかけるとうまい、あの草ですよね、と聞くと、そうですよ、裏山にたくさん生えてます、とのことだった。
帰る途中、路肩に車を止めて山道に少し入ると、天ぷらの草が土手のあちこちからモグラたたきのモグラみたいに顔を出していた。
ヨッパライ某が、某てびねり陶器屋さんに行きたいというので、本土最南端の某駅の方へ走った。途中、道端に無人野菜売り場があったのでキャベツを買った。取れたてのキャベツが50円。
本土最南端の駅
某植物園にも寄ってみた。桜が満開だった。
春だったね
雨のドライブ
ヨッパライ某がスシを食べたいというので雨の中を南へ走った。
昼前、漁港近くのいつもの店に着いた。ヨッパライ某はスシを、ぼくは地魚定食を注文した。食事のあと、いつもの店で獲れたての魚を買い、いつもの丘へと車を走らせた。
丘に続く直線道路を走っていくと、左手にお碗を伏せたような小山があって、その上に怪しい塔が立っているのが見える。遠くから見ると、なにか宗教施設のような感じだ。以前から気になっていて、ぼくは墓場ではないか、と想像していた。ヨッパライ某にそれをいうと、まさか、という。そこで行って確かめることになった。車をその小山の脇に乗り付け、狭い階段を上っていった。やがて例の怪しい塔が現れた。と同時に、その前方に開けた公園が姿を現したのだった。
ぼくは公園の裏側から登っていたのだった。怪しい塔は木造の展望台だった。
きれいな公園だった。天気のよい日にもう一度来てみようと思う。
夜、ふと思い出して年賀はがきの当たりを調べてみたら、4等が7枚あった。