限りなく透明に近いブルー

ある作家のエッセイを読んでたら「限りなく透明に近いブルー」の話が出てきた。芥川賞の選考委員だった時のエピソードで、評価が二分し、なかなか賞が決まらなかったという話。ぼくはこの作品を学生の時、たまたま家にあった文芸春秋で読んだ。確か夏で、暑い部屋で汗まみれになって読んだ。その衝撃がとても大きかったせいでよく覚えている。ぼくの人生に影響を及ぼしたという点で「限りなく透明に近いブルー」は最上位の作品といえる。そんなことを思いめぐらしているうちにまた読みたくなって、電子書籍をダウンロードし、さっき読み終えた。あの時ほどの衝撃はなかったが、やはりすごいと思った。なんだか心が若返ったような気さえして、ちょっとうれしくなった

金曜日の昼

弁当を食べ終わったころ、金曜日の男がやってきた。
顎関節症になったせいで昼の弁当もお粥だぜ、くそ、とぼくは言った。
へえ、病院には行ったのか、と金曜日の男は言った。
行くもんか
すると金曜日の男は言った。
俺はしょっちゅう病院に行くぞ、この前も耳鼻科に行ってきた。
何しに?
耳くそを取ってもらった。
きたねー、病院の先生も大変だな。保険は効いたのか?
もちろんよ

役に立たない能力その3

このブログは自分用の日記なので、その日、気になることがあれば、なるべく記すことにしている。
下の日記は2006年2月17日に記したもの。

朝一番にいらしたお客様。彼女と会うのは二ヶ月ぶりだった。
けさ、ベッドから起き上がった瞬間、脈絡もなく彼女の顔が浮かんだ。朝、起きがけにふっと頭に浮かんだ人と、その日なんらかの形でかかわることがよくある。また、初めて会った人と話していて、あ、ぼくはこの人の誕生日を知っている、と思うこともある。聞いてみると、ぴったり一致する。大変驚かれるのだが、種も仕掛けもない。調子に乗って「誕生日を当ててみましょうか?」などと言って、当てようとするとさっぱり当たらない。

次は2012年10月20日のもの

ぼくには役に立たない不思議な能力がある。たとえば、初めて会った人と話していて、ふいに、何の脈絡も無く、ああ、ぼくはこの人の誕生日を知っている、と思う。誕生日を知りたいわけでもないのに、どうしてそんなどうでもいいことが頭に浮かぶのか、さっぱりわからない。ためしに誕生日を聞いてみると、まさにその通りである。もちろん相手は驚く。訳もなく頭に浮かぶんですよ、などと言っても、なかなか信じてもらえない。今日もそんなことがあったが、やはり何の役にも立たなかった

そして今日、店でまた同じことが起こった。何の根拠もないのに「あなたの誕生日は〇月〇日ですよね」などと言ってしまった。「え、なんで知ってるんですか?」と相手は驚く。自分でも不思議に思うので、ほんとに当たってるんですか?と聞いてしまう。ほんとですよ、と言って、免許証を見せてくれる。それを見てぼくも驚く

ロージンになった日

ヨッパライ某を散髪屋に降ろし、動物園横の公園に向かった。バラ園を通り抜け、遠回りをして展望台に上った。遠くにあの島が見える。ずいぶん遠くに見えるのは夏が終わったせいかもしれない

散髪を終えたヨッパライ某を拾い、いつもの漁港近くのスシ屋に予約の電話を入れたが、すでに予約でいっぱいとのこと。ケーローの日だからしょうがない

とりあえず買い物を済ませ、家に帰って出直すことになった。

結局、昼食を外で食べるのはあきらめ、家で済ますことになった。ぼくがペペロンチーノとスープを作り、夜はバーベキューにしよう、ってことになったのだが、ぼくはペペロンチーノを食べることができなかった。突然、ひどい顎関節症になって、痛くて口を少ししか開けられないうえに嚙むことができなくなったのだ。楽しみにしていたバーベキューもパー。夕食はヨッパライ某の提案で湯豆腐になった。ぼくはそれを小さく切り分け、1時間以上かけて食べた

スモーク

昼前に家に帰り着き、一週間分の買い物に出かけた。2時に昼食。わが家の夏の定番、アベックラーメンで作る冷やし中華

いつものように4人分作って、ぼくが3人分食べる。
今日は、やらなくてはならないことがたくさんある。その一つが台風の後片づけ。屋根のひさしに溜まった葉っぱや小枝を取り除く作業。雨が降り出す前に終わらせないと排水口が詰まり、雨漏りを惹き起こす。早々に帰ってきたのはこれのため

夕食はバーベキューにした。豚バラを焼くと煙がもうもうと出て楽しい。それでつい、豚バラばかり焼いてしまう