夜のガスパール

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なんだ君か、びっくりするじゃないか
呼んだでしょ
いや、呼んでない
なにしてるの
なにも。ちょっと考え事をしてた
いいわね。あなたはいつも楽しそう
そんなことないさ
そうかしら
呼んでないのなら帰るわ。おやすみなさい
おやすみ

夜更けのミュウ

深夜、星空を眺めようと屋上に出たら、近くで子猫の鳴き声がする。周囲を探すが猫の姿はない。第一、こんな高いところに猫がいるわけがない。奇妙だな、と思いつつ、テーブルに向かって歩きはじめたら、また鳴き声が。すぐ近くだ。ぼくの後をついてくる。ぼくはぞっとしてサンダルを履いたまま屋内に駆け込んだ。すると猫も追ってきて、足元でミュウ、と鳴いた。鳴いていたのは新しいサンダルだった

静かなる細き声

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雨が上がったので、カメラをぶら下げて散歩に出た。考える材料がたまってくると、いつもなら車を走らせながら考えをまとめるのだけど、今日はどこまでも歩きたい気分だった

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こういう形に目が留まるのは昨夜見た映画のせいかもしれない。そういえば、その映画のエンドロールに使われていた音楽?は秀逸だった。ぼくはそこにこそ、エリアが耳にした「静かなる細き声」を聞いた気がした

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足が痛くなったので帰路に就いた。半日歩いたが、やはり考えはまとまらなかった

浅き夢

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朝聞レ道、夕死可矣。

今朝分かった。問い続け、求め続けること。

ぼくの疑問はやっと透明化した。うふ

蝋梅の匂い

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港町の食堂で昼食を食べた後、灯台を見に行った。耳がとれるほど風が冷たかった。海は荒れていたが、景色は夏のように明るい

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帰りにロウバイを見に行ってみた。初夏、ホタルを見ようと何度か来たことがあるけど、冬に来るのは初めて。写真を撮っていたら小雪が舞いはじめた

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個人宅の庭にたくさん植えてあって、あたりに甘い匂いが漂っている。そこの人の話によると、30年以上かけて種から育てたのだそうだ

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種をもらって、ぼくも植えてみようと思ったけど、30年後にぼくはいないような気がする