病院暮らしもいよいよ今日まで。明日の朝退院。振り返ってみると、意外と新鮮で充実してたような気がする。ある朝、洗面所でヒゲを剃っていたら、通りがかった若い看護師が、それ、パナソニック?って聞いてきたので、だよ、って答えると、それ、お父さんに買ってあげたんだ、と言いながら通り過ぎていった。なんだか不思議なところに来てしまった気がした。後でそれが父の日のプレゼントだったと気付いたのだけど。看護師たちと約1ヶ月一緒にいて感じたことは、ここには独特な文脈の流れがあって、その軸になっているのが母性だってこと。ぼくの考える母性とは、非論理的でつかみようのない得体のしれないコントロール不可能な恐るべきものであって、それを前にしての最善の態度は、無防備な幼児になりきること。ぼくはここに居る間そのようにしてきたと思う

