第三日曜日で休み。お昼過ぎ、Nさんちに遊びに行った。Nさんちは、ぼくの家から見ると南に位置している。これはどういうことかというと、地球儀を見ればすぐわかることだが、下のほうにあるということである。下にあるということは、下り坂をチャリンコで降りるような気分で行けるということだ。物理的には間違っているかもしれないが、心理学的にはそうなっていると思う。少なくとも、ぼくにはそうだ。高速道路で行くと近いのだけど、山道を選んで二倍くらいの距離をかけて辿り着いた。これも大事なことである。住宅を設計している人なら理解しやすい。ファサードに属するアプローチ設計の問題だ。いや、もっと簡単に言うと、東京に行くのに飛行機を選ぶか夜行列車を選ぶかの問題である。飛行機を選ぶと、体が東京に着いても、心はまだ広島あたりをぐずぐずしていたりする。少なくとも、ぼくはそうだ。心と体がひとつになって、N邸に到着。ここまで辿り着くのにずいぶん紙面を浪費してしまった。というわけで、
中略
内容の濃い、芳しく(シンナーが)有意義な一日であったと思う。