海辺を歩く

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海のそばの食堂に行った。ぼくは波打ち際をぶらぶら歩いた。何もなかった。いいアイデアが浮かんだりすることもなかった。はらが減ったので食堂に行って窓際の席に座り、安いほうの寿司定食をたのんだ。メニューに、ワサビの量を調整できます、とあったので、ウェイターに、ワサビを利かせてくれ、と言った。ワサビの利いた寿司を食べていると、後ろの席に座っている老年夫婦の会話が聞こえてきた。弱々しい男の声が「せっかくだからコーヒーでも頼もうか?」と言いかけたが、言い終わらぬうちに「お茶があるでしょうが」と女の声がかぶさった。ぼくはつらい気分になった。

“海辺を歩く” への10件の返信

  1. 砂漠のようなお写真ですね。こんにちは。
    つらい気分というより、わたしは、つまらないな~と感じました。
    どうしてもっと、日々を楽しめないのかと、自分の両親を思い出しました。
    どう過ごしても、同じように時間は過ぎてゆきます。
    わたしだったら、楽しく気持ちよく過ごしたいと想うのに、こんな会話はつまらないですよね。

  2. 言葉をどのように使うかで、人生の広がりはずいぶん違ってくるでしょうね。揺羅さんは旅はお好きでしょうか。旅をしていると、新しい風景に出会うたびに、自分の心の中の模様が大きく変化する。ぼくは、人との会話って、旅そのものだな、ってよく思います。心構え一つで、相手の内面を旅することができる。人は世界と同じなんですね。10人いれば、10の世界がある。人と出会うことは、ひとつの世界の入り口に立つことだと思います。その未知の世界を楽しく旅しようという心構えがあれば、つまらない会話も少しは減るんじゃないかと思います。揺羅さんは好奇心が強そうだし、旅も楽しめそうですね。良い旅をお続けください。

  3. こんにちは。
    >人との会話って、旅そのものだな、・・・
    わたしも同感です。
    楽しく旅ができれば、誰かを豊かな気持ちにできると同時に、自分自身も豊かになれる。そう想います。
    わたしは、模範的な旅行者ではないけど、豊かになりたいと思っているし、いつかわたしを思い出してくれる人がいたらいいなぁと思っています。
    お忙しいでしょうから、お返事はいいですよ。

  4. こんばんは
    揺羅さんとは一度もお会いしたことがないのに、揺羅さんのコメントを読んでいると、二人で堤防に腰掛け、遠い海を眺めているような気分になります(笑) それは、ぼくが見つめているところを、揺羅さんも同じまなざしで見ようと努力されているからかもしれません。サンテグジュペリは「愛するということは、いっしょに同じ方向を見ることだ」と言ってます。ぼくもそう思います。以前、この件について書いたので、よろしかったらお暇なときにでも見てみてください。
    http://coffee.synapse-blog.jp/life/2006/10/post_7c21.html

  5. こんにちは。お返事をありがとうございます。
    わたしもスプーンさんのお話を、海でも眺めながら、日がな一日伺いたいと想うこと度々です。きっと素敵な旅ができると確信しています。
    お店が近かったり、内緒のお話ができるなら、いろいろと意見を伺いたいです。そちらに引っ越しちゃおうかな。そうできたらいいのに。

  6. いいところですよ~鹿児島は。
    最近、桜島の灰が降って困ってますけど(笑)
    察するところ、揺羅さんにはなにか深い悩みがおありのようですが、そのおかげか、人にない優れたものを手に入れてらっしゃるように感じます。この世界はとても不思議にできていて、人が良い、と思うものが本当は良いものでなかったり、あるいはその逆であったりします。万事塞翁が馬、というたとえ話も、その一つだと思います。大切なものは目に見えないんですよね。

  7. 投稿し始めたら自動更新スタートでシャットダウン&再起動[E:think]
    (長年 XP に馴染んでいたから Vista は実に使いにくいです~って使いこなせていないのかな(笑))
    またしても閑話休題(*^_^*)
    あのぉ
    写真の海岸が謎です。
    「万事塞翁馬」~故人で都知事をなさった方の著作を読んだ覚えがあります。アオシマユキオでしたか。(脱線(笑))

  8. 写真の海岸、東シナ海に面した江口浜ってところです。波がいいのか、サーファーが集まってきます。
    http://maps.google.co.jp/maps?hl=ja&ie=UTF8&hq=&hnear=%E5%B2%A9%E5%B1%8B%E5%85%AC%E5%9C%92&ll=31.64544,130.322464&spn=0.002078,0.003406&t=h&z=18&brcurrent=3,0x353e6ae63d4b7013:0x37bd779f82021e72,1
    アオシマユキオさんの万事塞翁が丙午、ぼくは読んでないのですが、たしか賞をとったんでしたよね。あの人の演ずる意地悪ばあさんはよく見てました。かなり古いですね。

  9. こんばんは。
    江口浜のマップ楽しみました。
    (長いURLですね)
    さらに知りたくて検索してみました。↓http://blog.goo.ne.jp/higashipat2/e/84d02f72054a763d56c5b520944d70a1
    (すみません)
    こちらの写真でスプーンさんの撮られた作品の感じが伝わってきました。
    有難うございます。
    春色のアカシアは先日拝見した桜「伊豆の踊子」をひきたてていたお花でしょうか。
    「壁」
    壁の薄い人たち・・・心のままに行動する
    人と人が向き合って見えてくるのは、そのほとんどが相手の壁・・・
    こういうお話に関心が有り、深く考えてしまいそうです。(笑)

  10. リンク先の写真、見てみました。そう、ここです。
    ぼくが撮ったのは、この反対側ですけど。
    写真のアカシアは、霧島のお客さんが庭に植えてあるのを切り取ってきてくれたもので、この前載せたアカシアとは種類が違います。同じアカシアなのに、葉っぱの形がぜんぜん違うんですよ。こちらのアカシアは、オジギソウ(ミモザ)と同じ形をしています。
    壁については、ぼくにとって優先度の高い研究課題でして、毎日頭を悩ましています(笑)
    >人と人が向き合って見えてくるのは、そのほとんどが相手の壁、については、間違っていたので、書き直しました。見えるのは自分の壁ですよね。なんで間違ったのだろう。ぼくの周囲には天然系の人が多いのですが、この人たちも壁の薄い人の部類になると思います。ぼくはそういう人に惹かれてしまいます。ドストエフスキーもそんな感じですね。壁は人工的なものですから。

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