月夜

夜8時。南東の空に月が浮かんでいた。
国際宇宙ステーションが月の上を飛んでいくというのでビール片手にそれを待っているのだった。
来た。
ぼくは南西の空を指さした。白い光の粒が明るさを増しながら高度を上げている。
あれに人が乗っているんだ。とぼくは言った。
光の粒は頭の上を通り過ぎ、北東の空に向かって行った。
あれ、どこへ行くの? と、ヨッパライ某が言った。
地球をぐるぐる回っているだけ、と、ぼくは言った。
バカみたい。
と、ヨッパライ某は言った