道草

朝、友人Fがやってきた。いっしょにコーヒーを飲みながら、今年の夏は短かったね、という話になった。学生時代、彼とはキャンプに行ったり、泳ぎに行ったり、カブト虫を取りに行ったりで、時間があれば遊んでばかりいた。ほかにするべきことはたくさんあったのだけど。しかし、今、振り返って思い出すのは海や山で友達と無心に遊んだことばかり。人生の多くの時間を費やしたはずの仕事のことは不思議なくらい思い出せない。
ぼくはふと「小椋佳の道草みたいだね」と言った。Fもその歌詞を思い出し、深くうなずいた