そして、秋

日が暮れるのが早くなった。店じまいをすませ、家路を急いでいると、変な軽トラックが目の前をのろのろ走っている。オイモーオイモー、イシヤーキイモー♪やれやれ、もうそんな季節かよ。いや、もうそんな季節なのだ。昼過ぎ、金曜日の男が豆腐のおまけに、もつれたヒモのような物体をくれた。なんじゃこれ。都会育ちのぼくにはそれが何なのか、すぐには分からなかった。