流星

140521_01 屋根の上に寝転がって友人と星を眺めた。学生時代の話だ。いくら話しても話は尽きない。夜は更けていく。あ、流れ星。ぼくが叫ぶ。え、どこ? 友人は急いで夜空を見回す。でも、とっくに消えて跡形もない。あ、とぼくが叫ぶ。流れ星だ。友人はあわててあちこちに目をやる。なにもない。視力は彼のほうが良いのに。数年前、彼が鹿児島に帰ってきたとき懐かしそうに言った。今でもよく思い出すよ、屋根の上に布団を敷いて二人で星を眺めたよな。そこでぼくはあの時のことを思い出して言った。ところでお前、流れ星を見たことあるのか、と。いや、まだない、と彼は苦笑いした。

写真は今朝の太陽。たぶん彼はこんな太陽も見たことがないのだろう。視力が良くても見えない人には見えない