夜のジェット機

時計は11時を回っていた。風呂から上がって、屋上のベンチに腰掛け、雲が流れるのを眺めていた。涼しい西風が吹いている。予報では、あと数時間後には雨とのことだったが、星が瞬いている。テーブルにもたれて星空を眺めていると、遠くからジェット機が向かってきた。このままだと、ぼくの真上を通過する。ぼくはあわてて家の中に逃げ込んだ。もしジェット機が何か落としたら、ぼくに当たるかもしれない。家に入ってぼくは自分につぶやいた。お前、変わってるな。