ぼくのウィズ

ぼくはつまらないものをつくり続けた。
見かけだおしのうつろなものを。
そのことに何も疑問を抱かなかった。
だれもそのことに気づかなかった。
やがてぼくは病気になった。
馬が走れなくなるように。
魚が沈むように。
ぼくは病気になった。
少し動けるようになると、ぼくはいままでつくり続けていたものを壊し始めた。
壊すたびにぼくは自由になっていった。
広い海を魚が泳ぐように。
鳥が大空を飛ぶように