湯気の向こう

目を覚ますと、パンの焼けるいい匂いがした。
そうだ、昨夜はパン焼き機のタイマーをセットして寝たのだった。お客さんから手作りのレバーペーストをもらったので、ぼくはパンを作ることにしたのだ。パンの焼ける匂いは幸せの匂い。休みの朝はこうでなくっちゃね。熱いコーヒーを飲んで、ドライブに出かける。予報では、今日は飛び切り寒い一日、とのことだった。こういう日は冷たい雨に打たれながら熱い温泉にゆったり浸かるのがキモチイイ。そこで、指宿郊外にある、外湯のある温泉に行くことにした。車はみぞれ混じりの雨の中を走る。BGMはビーチボーイズ風に歌う山下達郎。古い歌だけど「夏への扉」が聞きたかった。温泉に着いた。車から出ると硫黄の臭いがあたりに漂っている。外湯は湯気に煙ってよく見えない。湯気の向こうに何か期待してしまうのは変なクセ。

“湯気の向こう” への3件の返信

  1. そこ、行きたいと思ってました。だいぶ山の方なんですね。なんとか行けそう。でも、今年中は無理かな・・・
    今日はなんとかお出掛けできそうな天気(昨日は友人が峠で諦めて帰ってきたそうです。滑って怖かった~って!)
    では、後ほど☆

  2. おやまぁ、羨ましい~お気に入りの『野の香』に行かれたのですか。
    初めて行った時は、同じく昨日のような天気だった気がします。
    この時期、湯気がはっきり見えてまた雰囲気がいい感じですね。
    湯気の向こう側、何かの扉でも見つかったのでしょうか。。。

  3. そう、だいぶ山のほうですよ。夜はお化けが出そう。
    お湯が熱いので、ぼくはじゃんじゃん水を入れて、ぬるま湯にしてから入ります。
    外湯には水の蛇口がないので、洗面器を二つ使って行ったり着たり。人が見たらアホと思うでしょうね。アホですけど。

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