鍋の逆襲

朝、ラジオのスイッチを入れると若い女性のパーソナリティがなんかしゃべっていた。
「アタシは朝起きると500cc水を飲むようにしてるんですよ」
なんでそんなアホなマネを、と、ぼくは仕事の手を止めて聞き入った。
彼女は言った。体内の老廃物を水に溶かし、体外に排出するためです、と。
そうか、そういうことか。
ボクも明日から水をたくさん飲もう。最近、ぼくは人を疑うのに疲れている。
続けて言うには、その老廃物をよく捕らえるのは外国のナントカという水なんだ、と。
ところで暑い日が続いている。こう暑いと食欲も落ち、晩飯は何にしようかクヨクヨ悩みがちだ。
そしてつい、安易にソーメンとか冷やし中華などを選んでしまうのである。
が、今日いらしたお客さんは言った。暑いときはキムチがヨイ。インドは暑いが、カレーを食う。
なるほど5000年の歴史を持つインドの答えは明快だ。
今夜の晩飯はキムチ鍋になった。