essence

今日は定休日で休み。空は曇っている。ぼくは家でじっとしている。じっとしていても旅はできる。トマス・ハリスの作品に出てくるレクター博士が同じことを言っていた。ような気がする。
中略
コーヒーを飲みつつぼんやりしてたら、夕方になっていた。
いつものように映画を見ることにした。
選んだのはトリュフォーの「突然炎のごとく」
一人の女に男が二人。男同士の友情を保ったままの三角関係。「彼女は女の中でも、めったにお目にかかれない女なんだ、だから絶対に手放したくない。でも、ぼく一人じゃ彼女を留めることはできない」と、親友に協力を要請する。彼女への愛?は、嫉妬をも超えている、のである。そんなことが可能なのか。可能性はある。対象が女だから。女の本性は、天気予報のようである。風のようで、雨のようで、嵐のようで、風をつかむようなものだ、と、思う。主人公の男は、幸か不幸か、女そのものを見つけ、理解したのである。至高の恋だと思う。

パラレルワールド

F氏から借りたMr.&Mrs.スミスというDVDを見たあと、Tさんから借りた「ニューシネマパラダイス」劇場公開版を見た。デジタルリマスターということで、色乗りがよく、フィルムライクな美しい映像で楽しめた。大きな画面で観るなら断然こちらがいい。
以前、このブログでも取り上げたのだけど、「ニューシネマパラダイス」には劇場公開版とオリジナル版が存在する。ぼくはオリジナル版を見ての感想をブログに書き、劇場版も見るぞ、と、宣言した。さて、今夜ついにその劇場公開版を見たわけだが…
結論から言うと、ぼくはだれがなんといおうと、オリジナル版が好きだ。圧倒的に。
劇場公開版は、トト少年と映画技師アルフレードの美しい友情の物語。トト少年が社会的な成功を収めたのは、ひとえにアルフレードの純朴で一途な友情のおかげだった、という感動のストーリー。ヨーロッパ映画にしては、明るくシンプルで、雲ひとつない青空を見るようなハッピーエンド。これはこれで、いい映画なのだけど…
映画の冒頭、ジャックペラン演じるトトは夜の都会を高級車に乗って現れ、豪奢な住まいに帰り着く。ベッドでは若く美しい女が寝息を立てている。が、しかし、ペランの横顔は幸せな男のそれではない(という演技をしている)。社会的に成功している男。富と誉れを手に入れた男。だのに、その顔に宿る深い陰。そういう構図を観客に印象付けてこの物語は始まる。帰郷しての、年老いた母との会話のシーンは特に重要だ。ぼくはここで涙が出るほど感動した。母は息子の幸せを願っている。当たり前かもしれない。母は息子の悩みを見抜いていた。今の息子が決して幸せではないことを。彼女は息子の性格を知り尽くしているのだ。社会での成功者が人生の成功者とは限らない。他人の目から見ればトトは成功者であり、しあわせ者だ。しかし、母の目にはそう映っていない。真の幸せとは。人生とは。
映画のラストで、トトはアルフレードによって切り取られたキスシーンを見ながら笑い始める。トトは気付いたのだ。キスシーンを切り取られた映画。それはまさに自分の人生そのもの。皮肉にもアルフレードはトトの人生からもラブストーリーのクライマックスを切り取ったのだ。これは笑うしかない。いやー、恐ろしいオチだった。あいかわらずフランス映画は残酷でおもしろい。
ただし、このヨーロッパ的な笑いはオリジナル版を見ないと分からないよ、ウヒヒ。と、暗にオリジナル版を勧めているぼく。

酒臭いblog

ブログを書く前に酒を飲むのはやめよう。そう決心して数ヶ月。
書いたあとで後悔することがヒジョーに多いのでそうしてる。
と、こういう出だしで書くのはズルイかもね。
なぜなら、いま、酒を飲みながら書いてるから。
今飲んでるのは、黒ラムのロック。
数日前にドミニカから帰ってきた日系2世にもらった。
漂う甘い香り、夏の匂い、sexy。
いいね。

取材

ヒマな一日だった。
お昼過ぎ、某雑誌社のkさんが大きな三脚と上等なカメラを携えてやってきた。カメラはFinePix S ProにSIGMAの短ズームだった。
そういえば数日前、取材してもいいですか?と電話があったのだった。
「金曜の午後なら、たいていヒマだからいいですよ」
ぼくはそう答えたのだった。
すぐに写真撮影が始まった。
「コーヒー豆を6種類、撮らせて下さい」と、彼は言った。
何種類か写真を撮るうちに、ぼくと彼は顔を見合わせた。
「どれも同じに見えるね」
色と大きさがわずかに違うだけで、どれもほとんど同じなのだった。
「次は、コーヒーを点ててるところを撮りましょう」
「顔は写るの?」
「写るかも」
「そう」
撮影が終わると、彼はバッグからMDウォークマンとマイクを取り出し、カウンターに載せた。ぼくは彼が用意したいくつかの質問にマジメに答えたのだった。
「最後に顔写真を撮らせてください」
ぼくは窓際に立ち、直立不動の姿勢をとった。
すぐにフラッシュが何度か光った。が、彼は構えていたカメラを下ろし、ちょっと困った顔で言った。
「笑ってください」
いきなり笑えといわれても、なかなか笑えるものではないのだった。
苦心して笑い顔を作ったところで、フラッシュが数回光った。

銀河ライダー

060511_01

昼過ぎ、BuraBuraのrogiさんがやってきた。
「ミヤコグサ、風車村に咲きまくってたよ」
と言って、ぼくは写真を見せた。
「いい写真じゃん」
rogiさんは言った。

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数日前に書いた風車村に載せたかったのだけど、菜の花と勘違いされそうなのでやめたのだった。
「銀河ライダーか、いいね」
「いや、ホントは銀河スライダーなんだけど、スがなくなってるんだ」
銀河スライダー。ぼくは、あるイメージが浮かんだ。Macintoshな方には馴染みがないと思うんですけど。

Space_01_2

Sirase

風車村、とても眺めのいい、素敵なところですが、銀河スライダーをはじめ、ほとんどの施設が停止しています。

風待ち

連休ボケと昨日の睡眠不足が祟ったのか、フラフラする。
何杯コーヒーを飲んでもスイッチが入らない。
アンテナが立たない。
音楽も耳を素通り。本も読みたくない。
人と話すのも億劫。
風が吹きはじめるのを待っている。
こういう日もあるさ。よくあること。

風車村

Suiren
始まりがあれば終わりがある。きょうで5連休も終わり。某温泉のスタンプカードが満杯なのに、使用期限は5月いっぱい。コーヒーをポットに詰め、南に車を走らせた。
Dog55_1Nonoka_1
某温泉の待合所に腰掛けてると、小さな犬がヒョコヒョコやってきた。カワイイ顔をしてるけど、11才のおじいさん。DOG55と書いた服を着ている。ん?どこかで見たような。腹が減ったので、フラワーパークで昼食。たくさんのハルゼミが鳴いていた。池のスイレンがきれいだった。フラワーパークを後にし、近くの港に寄ってみた。Fp_01途中、怪しいトンネルを発見。もしかすると、フラワーパークにタダで入れるのかもしれない。さっそく通り抜けてみたが、そこはフラワーパークの中ではなかった。港を出た車は西に向かった。今日は、通るたびにいつも気になっていた、坊津の風車村に行ってみた。20年以上前に行ったきりだ。Windmill_00ほとんどの施設が封鎖状態だった。景色はとてもいいし、駐車場も広い。悪くないと思った。トイレが使えないのが残念だけど。以前来たときは、小さな風車があちこちで勢いよく回っていたが、朽ち果てて面影もない。でも、いいところだ。次もまた来よう。ポットのコーヒーが切れたので、例の海辺のレストランに寄った。「準備中」だった。Windmill_01

mame-bbs

Mamebbs懸案だった、店のHPにある2つの掲示板を統合することにした。一つは、まめまめボード。不思議とアクセス数が多く、これは二代目なのだけど10万アクセスを超えている。いったいダレが見に来ているのだろう。もう一つは、携帯から写真がアップできるということで2年前に設置した写メールボード。これも意外とアクセスがある。不気味だ。ぼくはいつも思う。掲示板の多いHPは見にくい。それがわかっているのに、去年、ブログまで設置してしまった。店のHPは掲示板だらけ。なんとかしなくては、と、前からずっと思っていた。そして今日、ついに統合する決心をしたのだった。新しい掲示板の名前は、mame-bbs。ケータイからも写真がアップできます。

なんにもない

昨日に続き、いつもより早く目が覚めた。カーテンを開けると空は曇り始めていた。
「なんにもない なんにもない まったくなんにもない」題名は知らないけど、そんな歌がアタマの中を流れていた。今日の予定は、なんにもない。コーヒーを飲みながら、庭の草花の株分けや植え替えをした。なんにもない日、コーヒーの消費量と時間の流れは正比例する。午後、Oさん夫妻が遊びにいらした。ぼくは、映画でも観ませんか、と提案した。Oさん夫妻も大の映画好きなので、気兼ね無くそういえる。一も二も無く可決。雨戸を閉め、プロジェクターをセットした。見たのは、レイ・チャールズの伝記映画、「Ray」
劇中、主人公レイは新妻にこういう。
「ぼくに対して思ったことは何でも言ってほしい」
その顔にいつもの笑いはない。彼は盲目ゆえに何度もだまされ、いつしか猜疑心の強い男になっていた。自分だけを信じ、安易に心を開かない。己に力があれば一人でも生きていける。天才が陥りやすい孤独のワナ。レイ・チャールズの笑顔は孤独を象徴しているように見える。心を隠すのに笑顔は好適だ。
ある日、ご主人あるいは恋人の顔から笑いが消え、こういう。
「ぼくに対して思ったことは何でも言ってほしい」