きのうも暑かったが今日も暑かった。明日もきっと暑いだろう。つまり夏とはそういうものだ。ところで、夏になると、決まって読みたくなる本がある。それはカラマーゾフの兄弟、という本。不思議なことに、夏以外に読みたくなることはない。この本を初めて読んだのは、暑い夏、ガラガラ音を立てる古い扇風機の前だった。すごい作品だと思った。ぼくは猛烈に感動したのである。最近、わが家では省エネと健康を兼ねて扇風機が活躍している。しかし、去年あたりから急に調子が悪くなり、首を振るとき、ガラガラ音を立てるようになった。扇風機が音を立てるとどうなるか。そう、ぼくは、カラマーゾフの兄弟を読みたくなるのである。そういえば、新しい訳のカラマーゾフの兄弟が出ているらしい。ぜひ読みたいと思うのだが、全巻そろえると、けっこう値が張る。しかし、ウワサによると某F少年が購入した模様だ。早く読んでいただけるとありがたいなー、と思う今日この頃である。
タコ病

朝の海は気分がいい。砂丘にも、海にも、だれもいない。ぼくはゴーグルをつけて泳ぎはじめた。ここのところ雨が降らないせいか、水が澄んでいる。少し沖に出たところで、クラゲに出あった。クラゲと遊ぶのは退屈しない。動きがユーモラスだし、形もヘンテコでおもしろい。しばらくクラゲと遊び、再びあてどもなくユラユラ泳いでいると、海底でナニか白く光るものが見えた。貝殻かな、と思って潜ってみると、タコノマクラだった。まずい。タコノマクラを手にすると、ぼくはあのビョーキが出るのだ。タコノマクラを指に挟み、スナップを効かせ、10メートルくらいピュッと飛ばす。着水を見届け、ダッシュ。途中から潜水し、タコノマクラが海底に着地する前に手のひらでやさしく受けとめる。見失ったり、タコノマクラを海底に着地させてしまったら負け。投げたディスクを犬に空中キャッチさせるゲームがあるけど、あれと同じ。カモ。学生のころに思いついた遊びなのだけど、今でも海に行くとこれをやってしまう。今日も無我夢中でやってしまい、気がついたら2時間以上やっていた。なんでこんなにハマるのか、自分でもよくわからない。なお、浅いところでやると、タコが早く海底に着地してしまうし、深すぎると、深追いして危険です。天気の悪い日や、水がにごっている日には向きません。タコが見えないので。

今日はコンデジで撮りました。
jaws
落とし穴
お客さんとコーヒーを飲みながら話していたら、なぜか落とし穴の話になった。子供のころ、ぼくは落とし穴をよく作った。作り方は簡単だ。新聞紙が一枚あれば良い。てごろな空き地にスコップで穴を掘り、水を入れて土を少し戻し、泥沼をつくる。そばにイヌの糞などが落ちてたら、それも混ぜる。新聞紙をかぶせ、周囲を土や石で押さえ付け、新聞紙が見えないように薄く土をまく。あとは誰かが落ちるのを待つだけだ。他愛のない遊びであったが、今どき、こんなことをしたら、問題が起こるかもしれない。今どきの子供は高価な靴をはいているので、泥まみれの靴を見た親がカンカンになって犯人探しを始める可能性が高い。それに最近の子どもは簡単に骨折する。もちろん、ケガをさせるのは本意ではない。そもそも、空き地がないし、穴が掘れる場所もない。つまらない世の中になってしまった。
今夜の白鳥座
オルディアニ
むし暑い夜ですね
あまり涼しくないかもしれませんが
海の指輪

いいよね、おんなの人って
こんな指輪をしてたら、ちょっと気にかかる
☆手づくりビーズ、シルバーの展示会を
皇徳寺店ではじめました。
ムスクの謎

正円池のホテイアオイを眺めたあと、ひっそりした吹上浜公園を通りぬけ、松林の中を歩いて海へと向かった。時計を見ると、ちょうど12時。太陽は真上にあった。セミの声に包まれながらしばらく歩いていると、ふいにエロティックな匂いがぼくの鼻をくすぐった。それはムスクの匂い。なんで、こんなところでムスクが匂うのだ。ジャコウジカ?ジャコウネコ? まさか。ぼくはあたりを見回した。もちろん、何もいない。セミがうるさく鳴いているだけ。ぼくは再び歩き出した。すると、またもや草いきれに混じって夜を思わせる悩ましい匂いが。??? ぼくの頭はクエスチョンマークでいっぱいになった、と、目の前を、大きな黒いアゲハが横切った。ジャコウアゲハのオスだ。もしや。ジャコウアゲハのオスは、ムスクの匂いがするんじゃなかったっけ。そう、それが名前の由来じゃなかったか。
でも、これほどに鮮明な匂いを発するものなのか。道をそれ、下生えの繁茂する林に分け入って行くと、ジャコウアゲハのメスが藪の中を器用に飛び回っていた。たまに草の葉にとまるようなので、行って見てみると、それはヤマイモに似た蔓性の植物で、ジャコウアゲハの幼虫が食べるウマノスズクサの仲間らしかった。どうやら産卵している様子。
下の写真は二週間前に撮ったジャコウアゲハのメス。






