庭の隅にカボチャを植えて、今日でちょうど一ヶ月。二株植えたのだけど、この個体(カボチャ1号)はせっかちなのか、はじめからやたら花を咲かせ続け、きっとそのせいだと思うのだけど成長が遅い。
カボチャにはヒゲがある。まるでネコのようだ。このヒゲで進路を決めているのかどうかは定かでない。
一ヶ月前、植えたときのカボチャ1号
金曜日の午後
最後に愛は勝つ 予定
ハデにピンボケ
気がつけば水のそば
バラの匂い
バラという漢字は難しい。たぶん、生まれて一度も書いた事がない。ゆううつという字と同じように。
朝起きてカーテンを開けると曇っていた。憂鬱を絵に描いたような空だった。でも、薔薇を見るなら、こんな日がいい。
ぼくはいつものバラ園に出かけた。
バラの匂いを一つ一つ、かいでまわる。
ぼくはバラのメッセージを匂いの中に読み取ろうとした。
バラの匂いの中に遠い記憶を見つけると、しばらくそこにまどろんだ。
バラ園を後にし、車は南に走った。途中、道路沿いのコンビニで117円のソフトクリームを買った。
車はいつもの植物園で止まった。ぼくは何も考えずに園内をぶらぶらした。
腹が減ったので近くのハーブ園に行って昼食をとった。
ハーブ園に植えてあるオガタマが満開で、そのバナナそっくりの甘い匂いがあたりに漂っていた。
ソフトクリームを食べたくなったので某池に行った。するとそこの怪獣の名前はイソノ君になっていた。
ボート
赤提灯は白熱電球の夢を見るか
カウンターの電球が切れたので、同等の明るさのLED電球をつけてみた。色は電球色をチョイス。ぼくは、明るさや色で違和感が生ずるのではないかと思ったが、そんな心配はまったく無用だった。LED電球はふつうの白熱電球にすっかり成りすまし、カウンターに座ったお客さんで気づく人は一人もいなかった。ぼくがそのことを告げると、お客さんは一様に電球を見上げ、手で触り、「ほんとだ、冷たい!」と驚きの声を上げた。ぼくは、むかし見たあの映画を思い出した。「二つで十分ですよ」そう、知る人ぞ知るSF映画の名作、ブレードランナーだ。舞台は近未来。本物の動物はほとんど絶滅し、人は本物そっくりの、電気犬や電気羊など人造のペットを購入し、飼っている。本物は高価すぎて、一般人には手が出せないのだ。午前中にいらしたお客さんがLED電球を眺めてニヤリと笑った。ぼくは本物の白熱電球を何個かストックしているんですよ。