Lonesome CarBoy

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彼女がカウンターに座るようになって、たぶん10年は経つ。いつもコーヒーを飲みながら写真の話などでもりあがっていたのだが
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「このあいだ車を買ったの」と彼女は言った。何を?と聞くと、いつもの笑顔で「ミニ」と言った。意外だった。彼女のしとやかな雰囲気に似合わない気がした。そこに常連の某シティーボーイがやってきて、いい車に乗ってますね、と、彼女のとなりに座った。ちなみに彼の愛車はシトロエン。初対面の二人はそのまま意気投合し、車の話に花を咲かせた。ぼくは彼女の車の知識の豊富さに愕然とした。そういう人だったのか。人は見かけによらないものだ。ぼくは急にひとりぼっちになった気がした

ブリキのきこり

体の筋肉は使わないでいると、次第に細くなって衰弱してしまう。ぼくが毎日、腕立て伏せや腹筋運動をするのはそれを防ぐため。筋肉は負荷を与えると、太く強くなる。心はどうなのだろう。使わないでいると衰弱するのか。もしそうだとすれば、具体的にはどうすればいいのだろう。喜んだり悩んだり、悲しんだりすればいいのか。そうすれば、よく働く、豊かな心になるのだろうか

未知との遭遇その2

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今日は珍しく北に向かった。1時間ほど走って山道をくねくね上り、山頂にある公園に到着した。

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公園の奥は木々の生い茂る森になっている。道に迷いそうになりながらどこまでも進んでいくと、藪の中に巨大な金属のカプセルが転がっているのを発見した。科学に詳しいぼくにはこれが何であるかすぐに分かった。ウルトラQにでてきた宇宙船だ。むかしテレビで見たことがある。M76星雲から飛来し、地球に不時着したのだ。大気圏突入によってできた焦げあとが生々しい。着陸時の衝撃のためか、大きな穴が開いている。中にいた宇宙人はおそらく助からなかったに違いない。

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さらに森の奥へと進んでいくと、突如、人食い宇宙植物が襲ってきた。もしかするとさっきの宇宙船の中に種が落ちていたのかもしれない。

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命からがら宇宙植物から逃げだしたものの、ここがどこか分からなくなってしまった。と、そこに宇宙犬がひょっこりやってきた。かっぱえびせんをやると、うまそうに食べてしまった。

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道に迷って歩いていると、前方に宇宙人を発見した。

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勇気を出して声をかけると、なんか用?と言って彼は振り向いた。

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ぼくは彼の下半身から飛び出しているものが気になったので、これは何か、と聞いた。すると彼は言った。これが下を向いているときはパワーが落ちているときだ。これが上を向くと、宇宙に帰ることができる。

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つまりそれはウルトラマンのカラータイマーみたいなものか?とぼくが聞くと、そうだ、といい、こうして太陽の光を浴びることでパワーは回復するのだ、と言った。

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ぼくは宇宙人に別れを告げた。彼は昼過ぎに宇宙に帰るといったので、展望所に上り、彼が帰るのを見届けることにした。

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さよならぼくのヒゲソリ

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それはある寒い朝のことだった。ぼくは寝ぼけマナコで洗面所に立ち、ヒゲソリのスイッチを入れた。しかし彼はピクリともしなかった。昨日充電したばかりなのに。ぼくは彼の顔を見つめながら懐かしく思い出していた。そうだ、彼との出会いは某Y電気だったな。あれは何年前だったろう。もう遠すぎて思い出せない。ぼくはスイッチを切り、彼をそっと洗面台に置いた。さよならぼくのヒゲソリ。