A LONG VACATION 2日目

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海に行こうと思っても空は曇っていた。人生とはふつうそんなものである。そんなわけで天文館にシロクマでも食いに行こうか、ということになった。
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久しぶりの天文館。歩いて楽しかった。エスニックな店。シャッターの下りた建物。何屋さんなのか良くわからない店。
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夏休みのせいか、よその県の人がたくさんうろついていた。さっそく、シロクマで有名な某店に行ってみたが、案の定、行列ができていた。しかたがないので某デパートで食べることにした。店のお客さんが、某デパートのシロクマもうまいよ、といっていたからだ。
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某デパートのシロクマは高さが目立って低いのが特徴的だった。重心が低いので安定感はあるが、見映えに少し難があり、どのアングルから撮影しても今ひとつパッとしなかった。
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上からほじくっていくと、アンコのかたまりが出てくる仕掛け
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ヨッパライ某が注文したプチシロクマ。脱力系
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デパートの屋上に行ってみた。予想外の賑わいに、ちょっと驚いてしまった。ペンキのはげた乗り物に子供が乗っている。昭和を髣髴とさせる風景だった
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A LONG VACATION 1日目

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今日は毎年恒例の店の大掃除の日。そして墓を掃除しに行く日。
9時ころ墓に着いた。にぎわっていると思ったが、意外と人は少なかった。
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幽霊雲
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昼過ぎに店の掃除は終わった。天文館に行くつもりだったが、ヨッパライ某が具合が悪いというので、ベンチに変なおじさんがいるストアーに寄って昼食を買って帰った
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ヨッパライ某がザルソバを食べたいというので、五木そばでザルソバを作った。これがたいへんおいしく、6把つくって、二人で全部食べてしまった。食べ終わってヨッパライ某が言った。「具合が悪かったのはおなかがすいていたからかも」
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アダムスキー雲

メタ認知的午後の洗顔

イヌは洗い過ぎると自分の匂いが分からなくなって、自分がイヌである事を忘れてしまうという。今朝、ぼくは散髪に行った。散髪に行くとカミソリで髭をそられる。さすがプロだけあって、電気カミソリで自分で剃るのとはレベルが違う。剃ったあとの肌が赤ん坊のようにスベスベだ。午後、ぼくは眠気を払拭するべく顔を洗っていたが、ふいにその手が止まった。
「たしか、ぼくは男だったよな」

なんとなくマンデリン

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8月に入ってマンデリンばかり飲んでいる。
店には10種類以上のストレートコーヒーがあるのだけれど、
今はなぜかマンデリン。
曇り空が続いているせいかもしれない。
メランコリックな心模様には謎めいた味のマンデリン

変化

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夕焼けを見ようと外に出たら、東の空に虹がかかっていた。
なにかがいつもと違う

ノスフェラトゥな午後

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ぼくたちは貸しボート屋の近くに車を止め、池の縁をまわって対岸のキャンプ場へ向かった。道は細く、左手は池、右手は古木の生い茂った急斜面。今日はまだ人が通っていないのか、先頭を歩いたぼくはクモの巣を何枚もかぶってしまった。池を半周し、ぼくらはキャンプ場に着いた。ひっそりして人影はない。ヨッパライ某は歩き疲れたらしく、木陰のベンチで休んでいる。ぼくは水辺に降りて写真を撮っていた。湖畔は寂しげなヒグラシの声に包まれていた。静かだ。いつしかぼくは物悲しい気分に浸り始めていた。静寂を破ったのはヨッパライ某の叫び声だった。「血が、血が!」真っ青になってやってくるヨッパライ某の首が赤い血に染まっている。首といっても足首だけど。ロングスカートの縁に血がついていたので、なんだろうと思って見てみると足首が血まみれになっていたという。出血箇所に豆粒のようなものがたくさん付いていたので、それを取り除いたところ、血がいっぱい出てきたのだそうだ。特に痛みもなかったので、キツネにつままれたような気分になったらしい。経験したことはないが、これはヤマビルの仕業だろう、と思った。ヨッパライ某は不安そうだった。またあのじめじめした道を通って帰らなければならない。吸血生物が待ち構えているあの細い道を。帰り道、ふいにヨッパライ某が立ち止まった。足首を見ると、小さなヒルが数匹食いついて、血がにじんでいる。ぼくは笑いながら取ってあげたが、ヨッパライ某は平静を失い、来る時の2倍のスピードでぐんぐん前を行き、やがて視界から消えた。
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ミシーとの遭遇

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久しぶりに、あの池に行ってみよう、ということになった

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眺めのいいレストランで昼食をとった。
遠くにあの迷惑な粉を飛ばす火山が見える

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あの池に着いた。この池は火口湖としては日本で最も深く、93.5mもある。ミッシーという怪獣が棲むといううわさがあるが、もちろんぼくは信じない


岸辺で釣りをするおじさんたち。ほとんど入れ食い状態。なんという魚か知らないが、天ぷらにしたらうまそうだ。ビデオを撮った後で気づいたのだが、池の中央付近を変な色の怪獣が2頭連れ立って泳いでいる。もしや、あれがうわさのミッシーなのだろうか

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せみ

朝、車をとばして店に着くと、駐車場のケヤキでセミが狂ったように鳴いていた。セミは正気なのだろうが、人間から見ると狂っているように見える。セミに耳はないのだろうか。これだけやかましいと風流を解するぼくでも腹が立つ。キンチョールがあればシューッと吹きつけたい気分だ。と、そこに、近所の子供が網を持って現れた。頑張れ子供。しかし、どうみても君の網は短すぎるぜ

変身

怖い夢だった。ぼくは夢の中でずっと叫んでいた。何で叫んでいたのかは分からない。ベッドから起き上がって時計を見ると、午前3時を少し回ったところだった。のどがカラカラに渇いている。ぼくはキッチンに下りて冷たい水を何杯か飲んだ。体が冷えて少し落ちついてきた。そのときふと、背中に今までにない奇妙な違和感があるのに気づいた。焼けるような疼き、そこだけ自分の体ではないような感覚。得体の知れないなにかが皮膚を突き破って飛び出そうとしているような。デビルマン。そう、デビルマンだ。今まさに、ぼくの背中には巨大なコウモリの翼が生えようとしている。ああ、まさかこのぼくがデビルマンだったなんて。だが、よく考えてみたら昨日の海水浴で背中が真っ赤に日焼けしていたのだった