DMの整理

ヒマだったので、たまに某所から送ってくるDMを整理した。そのDMには読者からの人生相談コーナーがあって、その回答が時に驚くほど深く、目からうろこが落ちることもしばしば。机に広げて整理していたら、こんな言葉が目に入った。「どんな時にも人生には意味がある。あなたを待っている何かがあり、あなたを待っている誰かがいる。そしてその何かや、誰かのために、あなたにもできることがある」ご存知かもしれないが、ドイツ強制収容所での体験をつづった「夜と霧」の作者、ヴィクトール・フランクルの言葉

青い万年筆

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いつからか、徒然に文章を書くときもパソコンを使うようになった。ノートはもっぱら仕事用。何日か前、フト思い立って、日ごろ思うことをノートに書いてみようと思った。そして今日、それを実行した。せっかくだから、筆記用具は万年筆にした。ずいぶん前、お客さんからいただいたプラスチックの万年筆。書き始めてみると、おもしろくなってどんどん書いてしまう。つい今し方まで書いていて、カートリッジのインクが切れてしまった。パソコンじゃないから、わからない漢字が出てくると辞書を引く。字が小さくて読めない。苦労する。でも、それが楽しい。だいたい、楽をしようと思えばつまらなくなる。遊びとはそんなものだ

3コア対シングルコア擬似マルチタスク

昼過ぎ、おしゃべりに夢中になりながら店に入ってきたのはいつもの仲良し3人組だった。彼女らはマシンガンのようにしゃべりつつカウンターに腰掛け、トイレットペーパーを手繰るように間断なく話し続けていたが、その一人がぼくと目が合うなり、ね、でしょう?と話題を振ってきた。それに答えようと考えているとほかの一人が別の話題を投げてきた。そして最後の一人が、そういえばほら、と、何かを思い出してぼくの目を見据えた。ぼくはストップウォッチ片手にコーヒーをいれつつ、それぞれへの回答を並列駆動の脳内プロセッサで処理していたが、その能力はとっくに限界に達していた。いつものことだが、彼女らの目的はそれなのだった。

江ノ島

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午前中、なぜか江ノ島のことをずっと考えていた。ぼくにとって江ノ島は特別な場所
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夕方、何の前触れもなくyokohama美少女がやってきた。彼女は天災のように忘れた頃にやってくる。写真は、最近彼女が愛用しているフィルムカメラ
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美少女は土産の入った袋を差し出し、今度の土産は変なのじゃないよ、きっと、すごく喜ぶと思う。といった。開けてみると、それは江ノ電サブレというお菓子であった
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今日、江ノ島のことをずっと考えていたぼくはぎょっとした。なにか特別な力が働いているのかもしれない。とにかく、ものすごくうれしかった
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そこにバイク乗りの常連さんがやってきてヨコハマの話になり、カメラの話になって、バイクを見てみたい、ということになった

ぼくを待ち続けるドア

考えている
考えている
地下室への階段を下りていく
下りていく
気がつくとぼくは薄暗い廊下を歩いている
歩いている
やがて古びた木製のドアに突き当たる
そのドアは初めて見るはずなのにとても懐かしい
ぼくはためらうことなくノブをつかみ、ドアを開ける

分解人間ベム

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オレは分解人間ベムだ。目の前に機械があると、つい分解したくなって、うずうずする。昔は良かった。ねじ回しがあれば、たいていの機械は分解できた。しかし今は違う。簡単に分解できたのは遠い昔の話になりつつある。まず、ねじが見当たらない。隠しねじといって巧妙にねじが隠されていることがあるが、それはまだいい。最近では、接着剤で接合面が閉じられ、分解不能になっているものがある。某社のコーヒーメーカーがそうだった。温度ヒューズが飛んだのだろうと目星を付け、分解修理しようとしたが、その手がかりがない。接着剤で完全に閉じられていたのだ。分解できない機械の悲しさをぼくはそのとき味わった。なお、この悲しさは女性には分からないと思う
写真はお客様からお預かりして修理中のコーヒーミル