どこかいいところ、ないけ~
カメラ少女は行く先を見つけ出せず、悩んでいた。
桜島は?
ぼくは言ってみた。
桜島? ナニがあるのけ。
と、カメラ少女は言った。彼女はいい被写体を探しているのだった。
灰、とか、いろいろ。
ぼくは頭に浮かんだものを言った。
いつもなら、もっといいものが浮かぶのだが、なぜか今日は灰が浮かんでしまった。ぼくに聞いても無駄だと悟った彼女は、コーヒーを飲み干し、「さーて」といって、席を立った。
土曜日
金曜日までは比較的平穏だった当店も、土曜になると何かが急に狂ってくる。時空上の位相のズレみたいなのが生じるのだ。当店は10時開店だが、9時には常連のパチプロおじさんがカウンターに座っていた。おじさんは、店に来るたびに、ぼくにいろんなものをくれる。数日前はキャラメルをくれた。ぼくが一生懸命マメを焼いているかたわらで、おじさんはコーヒーを飲みつつ、地球温暖化問題について熱く語った。おじさんによると、地球温暖化は人類による二酸化炭素排出が原因なのだという。ほんとうだろうか。おじさんはバスの時間が来て帰っていった。10時を過ぎる頃、ぼくは本日最後のマメを焼いていた。すると、とても懐かしい人が現れてカウンターに座った。さっき上陸したばかりだという。彼は何年か前まで当店の常連さんだったが、今は南の島の住人になっている。そう、あのころはみんな若かった。あの子も、あの子も(遠い目)。彼が帰ると、入れ替わりに某電脳世界の知人K氏が現れた。彼が名乗りをあげるまで、まったくダレなのか分からなかった。そこに電脳世界のM氏が追うように登場し、二人はカウンターで肩を並べた。二人は電脳世界上では親しく話を交わす間柄であったが、カウンターに並んだ二人は赤の他人であった。ぼくが紹介しない限り、二人は永遠に他人のままのように見えた。このままでも悪くないな、と思ったので、ぼくは黙っていた。
つづく
クーラー入れて 夏がクラー
昼過ぎにいらっしゃったお客様が、開口一番に言った。
「暑いわねえ!」
と、いうわけで、今年初めてのクーラーを入れた。
昨年の初クーラーは18日であった。
チガウ感じ
憂うつな、あめ
なまあたたかい夜
初夏が迫ってきたような一日
今日も暑かったですね。もう初夏なんでしょうか。
プシュ
みなさんこんばんは。
ぼくは今から冷えたビールを飲みます。
(子供はまねをしないように)
というわけですので、みなさん、ごきげんよう。
プシュ