日中の気温が28度を下回るようになったので、冷蔵庫に退避させていたマリモを庫外に出しました。明日の朝はずいぶん気温が下がるそうです。
雨のバラ園
もしも明日が雨なら
もうひとつの秋
10年経って
プロトコルエラー
ぼくはテレビをまったく見ないし、新聞もほとんど読まない。それで問題が起きないから、このままでかまわないと思っていた。しかし最近、少し不安になってきた。というのも、家族や友人たちとのありきたりな会話の最中、突然あたかも言葉が通じなくなったかのような、きわめて高いレベルの孤立に直面し、呆然としてしまうことがしばしばだからだ。そのたびぼくは浮力を失った船よろしくその場から沈没してしまう。そのむかし、だれかが、テレビはもう一つの窓である、なんて言っていた。その例えでいえば、窓を持たないぼくは、みんなが知っている窓の向こうの世界を知らないことになる。そう、この世には二種類の人間がいる。電気窓を持っている人と、そうでない人だ。そして電気窓を持っている人たちは、その窓を通して宗教にも似た強い連帯感で結ばれている。なんていうと、ばかばかしい、テレビの見すぎよ、と笑われるに違いない。しかし最近、その窓がやたら高性能、巨大化し、見ている人になにやら呪文をかけているように見えてしょうがない。被害妄想とはこういうのを言うのだろう。ああまたくだらないことを書いてしまった。この窓もさっさと閉じなくては。
ぼくのベッドは北枕なのです
雨のうた
ぼくは窓の外を見ている。物思いにふけった雨たちが知らない歌を口ずさんでいる。ぼくは熱い珈琲を飲んでいる。雨の匂いがコーヒーに混ざり、遠い国の花が咲いたようだ。