ぼくの空、君の空

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ぼくの空と君の空が違うことを知らなかった。同じ空だと思っていた。いつだって同じ空を見上げているのだと信じていた。だから気に留めるはずもなかった。あの日、ぼくの空と君の空が違うことを知ったとき、ぼくは驚くと同時に、果てしなく一人ぼっちになった。でも、それが始まりだった。ぼくの冒険はそこから始まった。

人の夢の中で風呂掃除をすることもある

夕食のあとでヨッパライ某が言った。
あたし、変な夢を見たよ。あたしたち、ジャングルの中の廃墟ビルに住んでるの。
へ~、そ~。
で、何か食べ物を探しに、サルになって出かけていくの。
ほ~、おれ、サルと結婚したんだ。
ジャングルの中で、サルたちと話して、食べ物のありかを聞くの。
ふ~ん、きみって、ほんとはすごいのかも。
食べ物を調達して家に帰ったら、あなたが一生懸命風呂の掃除をしているの。

生まれいずる悩み

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また寒くなってきた。今朝、ぼくは例の白いレギンスを着用するか迷ったが、はくのがめんどうだったのでやめた。そのことを若い女性のお客さんに話したところ、ぼくが白いレギンス(モモヒキともいう)をはいている姿などまるで想像できないからやめて下さい。と、真顔でいわれた。
ふっ、そうか。そうだろうな。ぼくは納得した。
しかし、明日から一段と寒くなるという。困った。
ぼくの悩みはこのようにして増えていく。

ビールの泡

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あさき夢
あわき恋
遠き道
青き空
これ、井上陽水のなんとかって曲。
いつのまにか口ずさんでることもしばしば。
浅く、淡く、遠い。ぼくの毎日
生きている実感って、よくわからない

空想と科学の間はバナナいろ

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どんな死に方がかっこいいかいろいろ考えた結果、バナナの皮ですべって死ぬのがかっこいいという結論に達し、どこかに書いた。それを憶えていてくれた人からバナナチョコをもらった。

白いレギンスとエル・スール

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去年の今頃のことだ。ぼくはイオンの2階で白いレギンスを買った。北海道旅行のためだ。白いレギンス(別名モモヒキ、またはデコンバッチ)については、それまでぼくは一度も愛用したことはなかった。しかし、この冬の寒さはやはり異常だった。ぼくはその寒さに耐えられず、ある寒い夜、ついに白いレギンスをはいてしまった。以来、白いレギンスは、ぼくの素肌にピタリと貼りつき、二度と離れなくなってしまった。しかし、ディズニー映画の終わりが常にそうであるように、呪文が解かれる日は必ず来るのである。
ところで、これを書いていたら、あの映画がまた見たくなった。もしかすると某F少年が衝動買いするような気がする。

位相の回転する会話

昨夜、食卓に皿が並ぶのを待つあいだ、ぼくは絆創膏をはがしたばかりの右手の傷を眺めていた。数日前、洗濯機の修理をしていて手が滑り、部品の角で切ってしまったのだ。するととなりにいた息子が、それ、どうしたの?ときいてきた。洗濯機を修理していて手が滑ったのだ、と言うと、ふーん、治った?と言うので、ぼくは傷口を見つめ、心配するほどじゃない、と言おうとしたが、向かいに座った妻が、完璧になおったよ!すごいよね。と言った。すると息子は、ぼくには洗濯機なんか直せないよ、と言った。