バイク少年がやってきた雨の午後、
写真を撮って、その場で見せると、
これ、遺影にいいね
というので、
じゃあ辞世の句を写真に添えておきましょう、何かいいのがありますか?
というと、ちょっと首をひねり、
ふりむくな
ふりむくな
うしろには夢はない
と言った。
後でネットで調べてみると
寺山修司の「さらばハイセイコー」という詩の一節であることがわかった
とっくに夜は明けているのだが遮光カーテンのおかげで部屋は暗い。時計は10時を指そうとしていた。まだ寝ていたかったが貴重な休日なので起きることにした。今日は祝日だし天気も悪そうなので、どこかに出かけようなんて気分にならない
昼食はアベックラーメンで冷やし中華を作ることにした。毎年夏が来るとこれを作る。家族には大好評だ
今夜からまた雨が降るというので、二階のベランダの排水溝の掃除などをした。この作業を怠るとひどい雨漏りに見舞われることがある
3時過ぎ、屋上に出てヨッパライ某と雲を見ながらアイスクリームを食べた。暑いのですぐドロドロ。でもアイスクリームは融け出すころが一番うまいのだ
午後7時。暮れなずむ屋上のベンチに腰掛け、遠くに湧き上がる怪獣のような入道雲を眺めながら缶ビールを開ける。ぼくはプレミアムモルツ、ヨッパライ某はオリオン。何を選ぶかで人生は変わっていく
出勤時、台所で水を飲んでいると、テレビを見ていたヨッパライ某が言った。
この人、物理学者なんだって。
ふーん、と言いながら見てみると、その人はこのブログでも紹介したことがある理論物理学者、佐治晴夫さんだった。昨夜放送された「スイッチインタビュー」という番組の録画だという。おもしろそうだったので出勤後、仕事の合間にパソコンで見てみた。すると、佐治さんの家の棚にボイジャーの模型が飾られているのを発見。佐治さんは1977年にアメリカで打ち上げられた無人惑星探査機ボイジャーにバッハの音楽を搭載するよう提案したことでも知られている。ぼくは一時この模型が欲しくてたまらなかった。某熱帯雨林で1655円。棚の模型もこれと同じもののようだ。欲しいけど、うまく作れるか不安。時々店にやってくる仕事男に作らせることだろうか。彼はプラモデル作りの達人なのだ。どうしよう。終活中なので本気で悩む。
ハセガワ 1/48 アメリカ航空宇宙局 無人宇宙探査機 ボイジャー プラモデル SW02
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