彼はしばらく僕を見つめていたが、やがて決心したのかテーブルに向き直るとグラスにワインを注ぎはじめた。グラスは4個。そのうちのひとつはほかのグラスに比べ飾り気がなく、かえって僕の目を引いた。彼は慣れた手つきで次々にグラスを満たしていった。そして4つ目のグラス、例の質素なグラスにワインを注ごうとして手元が狂い、グラスの横にこぼしてしまった。彼の手は震えていた。彼は気を取り直し、再び注ごうとしたが、赤い液体はグラスを避けて落ち、テーブルに広がった。彼はテーブルを離れ、背を伸ばし、息を整えるともう一度グラスに寄って瓶を傾けた。結果は同じだった。グラスを満たすことはおろか、濡らすこともできなかった。彼は泣いていた
夏のスイッチ
帰り道は恐かった
見えないジャングル
「そして最も重要なことは、自分の心と直感に従う勇気を持つことだ。心と直感は本当になりたい自分をどういうわけか既に知っている。その他すべてのことは二の次だ」これは当ブログでも何度か取り上げているスティーブ・ジョブズのあの有名なスピーチ。この意見に賛成する人は多いように思う。でも、せっかくのジョブズの意見も、知識として知っているだけなら記憶の無駄遣いでしかない。さて、ぼくは一般の人たちが踏み入ろうとしないジャングルの中を自分の心と直感を信じて、迷い、よろめきながらも前進している…つもりでいる。それが人生だと信じているから。自分の心と直感に従う勇気を持つのはいいことだと思う。しかし、もし肝心の直感が鈍かったら。また、直感とはなんなのか感覚として把握できてなかったら。それは動かないコンパスを頼りに冒険を試みるようなものだ。直感は放っておくと鈍る。具体的には、テレビ、スマホ、パソコンなどを遠ざけ、静かな時間を常にキープし、自分と対話する時間を持つことが大切だと思う。
スティーブ・ジョブズのスピーチ
https://sites.google.com/site/himazu/steve-jobs-speech
皆の時間は限られているから誰か他の人の人生を生きることで時間を無駄にしてはいけない。教条主義の罠にはまってはならない。教条主義とは他の人々の思考の結果に従って生きることだ。他の人の意見という雑音に自分自身の内なる声をかき消されないようにしよう。そして最も重要なことは、自分の心と直感に従う勇気を持つことだ。心と直感は本当になりたい自分をどういうわけか既に知っている。その他すべてのことは二の次だ。













