何か宇宙的なあるもの

今日、ぼくは夢のように思い出す。こんなことも、今では遠い昔になってしまっている。あの二人のフェアリーは、その後、どうなったことだろう?たぶん、結婚したであろう。そうだとしたら、彼女たちは変わったであろうか?娘から女に移るということはきわめて重大なことなのに。新しい家の中で、彼女たちは何をしているだろうか?雑草や蛇を相手の彼女たちの友情はどうなったことだろう?あのころ彼女たちは、何か宇宙的なあるものに関与していたのであったのに。ところが、やがて一日、娘の中に女が目ざめるのだ。すると…

これはサンテグジュペリ「人間の土地」堀口大學訳からの一節。先日、ユーミンのコンサートを見てきた友人の話がちょっと興味を引いた。コンサートの中で、あの頃の私は今の私とは別の誰かだったような気がする、みたいなことをユーミンが話したのだという。ふーん、だろうね。ぼくだってそう思う。サンテグジュペリが言うように、あの頃のユーミン、荒井由実は、何か宇宙的なあるものに関与していた。ところで、先日読んだサンテグジュペリの「夜間飛行」の新訳がとてもよかったので、調子に乗って「人間の土地」の新訳も買ってみた。堀口大學訳は500円だが、新しい訳は1000円もする。出だしはなかなかいい。1000円の価値はありそうだ、うふ。と思いつつ、気に入っている個所をいくつか対比させてみると…例えば前述の、結婚して女になると、という件などは…、堀口大學訳の方が渋くてずっといい。でも、まあいいや。ぶつぶつ

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おやすみ

動かなくなった無線ルーターと昨夜遅くまで格闘したおかげで、ひどい寝不足の一日を過ごす羽目になった。人の声がエコーを伴って聞こえる。まるで大きなパイプの中にいるみたい。おやすみ

屋上菜園の春

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昼前、ロケットを見ようと屋上に上がったら、菜園に菜の花が咲いていた。柔らかな日差しを浴びて風に揺れていた。冬の間、鍋に入れて食べていた水菜。その残りが花を咲かせた

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節穴

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店の床には杉板が張ってあって、ところどころ節穴がある。たまに、テーブルからこぼれ落ちた珈琲豆が床を転がってこの穴に消える。わが家の床も板が張ってあるが、どこにも節穴はない。節穴付きの床板を売り出せば、きっと売れると思うのだけど。小学生のころ、教室の床は杉板張りで、ところどころ節穴があった。この穴はとても役に立つ有能な穴で、給食時間、給食のおかずに豚の脂身や鳥の皮などが混じっていた場合、わざと床に落とし、この穴に消えてもらったものだった

Jupiter

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月の下の小さな点が木星。とても小さく見えるけど、近寄るとかなり大きいらしい。下は地球との大きさの比較 (Wikipediaより)

Jupiter

日曜日の朝

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朝、屋上に出て、ミルク色に煙った空を見上げると、小さな鳥の群れがあたりを縦横に旋回していた。よく見るとそれはツバメだった。いつ来たのだろう。昨日はいなかったのに

レビュー

今年は読書の年にしようと決めたんです。
お客さんはコーヒーを飲みながらそう言った。
今年最初に読んだのは遠藤周作の沈黙でした。
へー、そういう人だったんだ、とぼくは思った。
で、今から村上春樹のあの本を買いに行くところなんです。読み終わったらお貸ししましょうか?
彼女はにこにこしながら言った。
ぼくは気乗りがしなかったので、今はいいです、と言った。なぜかその時は読みたいと思わなかった。
さっき、ふと思い出して、アマゾンのレビューを眺めてみた。星一つのレビューがおもしろくて、ずいぶん楽しめた。それを読んでいたら、だんだん読みたくなってきた。今度彼女が来たら、貸してもらおう。

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抜け殻

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抜け殻は午後の日差しを浴びて琥珀色に輝いていた。彼はこの時間が好きだった。抜け殻はよく思い出す。あれは夏が始まったころ。抜け殻が止めるのも聞かず、中身は透き通った羽根を広げ、青い空に飛んで行った。その数日後、抜け殻は風の便りに聞いた。中身は鳥に食べられてしまったと。抜け殻はつぶやいた。そら見ろ、言わんこっちゃない

明るい部屋

数日前、部屋の照明をLEDに交換した。これがとても明るくて、気分も明るくなった、かというと、そうではなく、なんだかそわそわして落ち着かない。きっとぼくは暗いところが好きなんだ

雨の中を

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お昼を少し回ったころ、雨の様子を見に外に出ると、けっこう大粒の雨が降っていてびっくりした。予報では夕方くらいから雨とのことだったのに。今日は鹿児島マラソン。うちのお客さんも何人か走っている。冷たい雨の中を走っているお客さんたちの顔が浮かんだ。店に戻り、食後の珈琲を点てていると、ずぶ濡れのお客さんが入ってきた。42キロ走り切り、ゴールした後、雨の中を走ってきたそうだ

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ぼくにはマネできない。死ぬかも