朝から冷たい風が吹いていた。寒い日は外に出るのが億劫だ。でもヨッパライ某が店のお客さんから奇妙な情報を仕入れていたので、そこに行ってみよう、ということになった。なんと、あそこのあのあたりに鍾乳洞がある、というのだ。まさかそんな。沖永良部の鍾乳洞には行ったことがあるが、県本土に鍾乳洞があるなんて聞いたことがない。 現地の近くで昼食をとり、ヨッパライ某の案内で海沿いのどん詰まりにある神社に車をとめ、そこから山を登った。彼女によると、この山の向こうに鍾乳洞はあるという。 ぼくはまったく信じてなかったが、山道には興味惹かれるものがたくさんあったので、いちいち立ち止まっては観察しながら山を登った。 頂上にある展望所からの眺め 海の色がすてきだった 展望所から鍾乳洞は見えなかった。しかし、ヨッパライ某はまるで何かに取りつかれたように、展望所の先にある怪しい小道をずんずん歩いていった。ぼくはめんどくさかったので行かなかったが、しばらくすると、崖だった、としょげて帰ってきた。おそらく、海に接する断崖に鍾乳洞のような様相を呈した洞窟があるのだろう。船に乗って海側から見れば発見できるかもしれない。 駐車場に車をとめ、港町を歩いて探索した 昨年オープンしたレンガ造りの施設にも寄ってみた 見覚えのある少年が写真を撮っていた
なんとなく魚フライ
15年前の朝
朝6時50分に家をでる。サラリーマン生活がまた始まったのだ。玄関のドアを開けると、まだ夜の明けきらない深い紺色の空に、冴えた三日月と明るい星がペアになって輝いている。なんだか今年を暗示しているような妙な感じがした。(2000年1月4日の日記)
15年前、ぼくは会社を辞めた。あの日、ぼくと家族3人は堤防に座って冬の海を見つめていた。これから何をするか何も決めてなかった。だれも口をきかなかった。あの時の風景はぼくの記憶の中で止まったまま。そして今日、15年前のあの堤防にやってきた 昼食はいつものハーブ園でトマトのリゾットを注文 デザートは、ヨッパライ某がカボチャプリン ぼくはいつものようにハイビスカスのシャーベット 店の奥の部屋は、なぜか今は鉄道模型が走っている 走っている
植物園にも寄ってみた。チューリップがきれい ロウバイが咲いているよ、と教えてもらったので行ってみた 昼のイルミネーション 怪獣池にも寄ってみた 初ソフトホームセンターに寄って、先日大掃除のときに修理項目としてチェックしておいた、流し台の引出しのスライドレールを購入傷んだ引出しのスライドレールを取り外し、新しいのに交換。快適に引出せるようになった
A LONG VACATION 6日目
昨日まで地表を覆っていたネズミ色の雲がやっと取れてきたので冬眠から覚めたムーミン気分でドライブに出かけた。行き先は芸もなく例によっていつもの山を越え、いつもの信号を左に曲がり、ずーっと走ったあのあたりあのあたりの漁港近くの店で昼食。普段は安い方の寿司しか食べないのだけど、年に一度の正月ということで、上ずった声で高い方の寿司を注文。ウニを切らしているとかでイクラが二つ入っていた。次にこれを食べるのはたぶん一年後の正月 いつもの海辺のレストランに行ってみた 昨年植えたパパイヤはすくすく育って、あとはぼくの口に入るだけになっていたのだが、マスターの話によると、果実はどんどん生るのだけど完熟しない、とのことであった。冬に実をつけたのがまずかったのではないだろうか 76歳になったそうだ。一人で寂しくないか聞いてみると、ウツになりそうなくらいだ、とのことだった。大阪に家はあるのだけど、あそこでは木を切ったり畑を耕したり、自然と遊ぶことができないからなぁ、って 帰り道、いつものように峠で運転を代わり、車を降りて旧伊作街道に分け入った くどいようですがシェーをしているわけではありません 踊っている木を発見。そういえば昨夜、某国営放送で「100分で日本人論」というのをやっていたが、こうしてだれもいない日暮れの山道を一人で歩いていると、番組の論客たちの言わんとしていたことが実感としてわかってくる。ああ、ぼくも日本人の端くれだふもとに到着。だれもいない道って、どうしてこんなに楽しいのだろう
どん底
足跡
晴れのち一時雨
芸術の秋は終わり、いつの間にか芸術の冬がきていた。そういうわけなので山を一つ越え、青い看板の後ろを右に曲がって細い坂道をくねくねのぼったところにある小学校みたいなアトリエに行ってみた。10年くらい前、ここで出会った、あの印象的な絵をもう一度見たくなったから でも今日は休みだった。とくに残念とは思わなかった。出会いとはそういうものだから。またいつか思い出したときに行こうと思う 車は信号を左に曲がってずっと行って、右に曲がって左に曲がった。すると右手に丘が見えてくる。なにも考えず上る。丘にのぼると遠くが見える。遠くを眺めていると身のまわりのごたごたが馬鹿らしくなる。そういえばポールも歌ってた。フール・オン・ザ・ヒル。丘の上のバカ シェーをしているわけではありません 天気予報はぼくの予報どおり外れ、青空が広がっていた 漁港近くの店で安いほうの寿司を食べるつもりだったのだけど、日替わり定食がカンパチのおろし煮だったのでそれにした。以前、これがとてもおいしかったのを覚えていたから。そして期待通り、すごくおいしかった海沿いにある美術館で絵を鑑賞した。トリックアート、とかいうのをやっていたこれはトリックアートではありません。ぼくが撮った写真です一時を過ぎたころ、にわかに風が強くなり、海から黒々とした不気味な雲が湧き上がってきて今にも凶悪な怪獣が現れそうなドラマチックな展開になってきやがったぜクソとか思う間もなく土砂降りになった。あわてて帰路に就いたが、帰宅してみると外に干した洗濯物はびしょぬれだった