屋上でビールを飲みながら、
200万年後もこんな風に月は浮かんでいるのだろうか
と、となりの人にきいてみた
赤い花
夏のワンピース
予約していたコーヒーを取りにいらしたお客さんは、どこかの避暑地ですれ違った気がする夏っぽいワンピースを着ていた。そして、わたし、夏が大好きなの。このワンピース、この夏着ることができなかったので今着ているの。と言った。色は違うけど、ユーミンがコンサートで着ていた水色のワンピースによく似てますね、彼女はそれを着て「ただわけもなく」を歌ってました。とぼくは言った。
時に流されない男
昼過ぎ、金曜日の男が豆腐を持ってやってきた。
「早いな、もう一週間経ったのか」とぼくは言った。実際、年をとったせいか、あっという間に一週間が過ぎる。
「ところでお前、ネットバイキング、やってるのか?」金曜日の男は言った。
「ああ、やってるよ、銀行に行かずに済むからな」
「あれは危険じゃないのか?」彼は怪訝な顔で言った。
そこで思い出した。彼は10年前にも同じことを言った。
ネットバイキング…
今夜のおかずは彼の作った豆腐で冷奴。
ちょっと前、テレビで、「伝説の家政婦」という人が作っていた冷奴だそうだ。
豆腐に、キュウリ、トマト、アボガドなどをのせ、粗びきのコショウ、塩、粉チーズ、オリーブオイルを振りかける。オリーブオイルの青くさい香りが意外にも豆腐にマッチするんですね
6時30分
今日から出勤時間を1時間早め、6時30分に家を出ることにした。
午前中、もっとゆとりを持って仕事をしたいと思ったから。
酔わせてくれるもの
だれもいない海
深夜ウォッカギムレットを作った理由
まだ暑いけど読書の秋
もう秋だし、なにか本でも読もう、って気になった。なんでもよかったのだけど、なぜか「今頃、春樹さんは何してるのかな」みたいな気分になってネットで検索したら、一人称単数、って作品がトップに出てきた。おもしろそうだったので電子書籍版をダウンロードして読んだ。なかなかおもしろい。といってもそれはエンターテイメント的なおもしろさとはちょっと違う。ゲーテはショーペンハウアーに「カントを1ページ読むとあたかも明るい部屋に入ったような気がする」と語ったそうだけど、ぼくがこの作品集のいくつかを読んで感じたのが、この「明るい部屋に入った感じ」だった。春樹さんはそんなことを考えて書いたんじゃないんだろうけど、自分が自分と呼んでる、この自分とはいったい何なんだ、みたいなテーマが根底にあって、文章はやさしいけど戦闘モード丸出しっぽい。そしてその矛先は春樹さん自身に向けられている。どうやら春樹さんは自分と戦っているようだ。なお、明るい部屋、とは、それまでは自分がいた部屋が暗いなんて思いもしなかったのに、どこからか光が射して明るくなり、見えなかった何かがうっすら見えてくる、という感じ
血圧計デビュー
先日ヨッパライ某が近くの整形外科に行った際、血圧を測ったらずいぶん上がっていたそうだ。これまで100を超えることがなかったのに140あったという。「フッ、年のせいさ」。ぼくは冷ややかに笑った。するとめずらしく不安げな顔になって「気になるから血圧計を買ってよ」という。そんなわけで、熱帯雨林で評価が高く、かつ安いヤツをポチった。それが今日届いた。
新しい機械が届くとちょっと憂うつになる。説明書を読むのがめんどくさい。で、その要点は、安静にし、心臓の高さで測ること。さっそく測ってみると平均して下が80、上が115。たしかに上がっているが心配するほどではなさそう。ちなみにぼくは下が55、上が120だった。3年前に病院で測った数値が62と118だったので、ほとんど変わらない。