ブラジル

今日も天気が悪い。
ひまだなあ、と思ってたところに、常連のオジサンがきた。
オジサンと言っても、もうオジイサンに近い。
「ふられたよ」
顔色が悪いな、と思ってたら、開口一番、そういった。
「彼女に?」
「うん」
「はー、これが切れたんやろ」
ぼくは指でワッカを作ってみせた。
「わしは金は使わんよ」じろりと見た。
「ふーん、実力か。えらいね」
ぼくは本心で言った。
でも、考えてみれば、えらいというのも変だ。
「その、ブラジルを飲ましてくれ」
ぼくは、いつもより丁寧にいれてあげた。
「うまい。ほんとうにうまい」
目が輝いた。雲間から日が差したような笑顔だった。

“ブラジル” への9件の返信

  1. 人生いろいろデスね(^_-) 
    色の呪縛から開放されると世界観が変わるかも(笑)
    >ぼくは、いつもより丁寧にいれてあげた。
    グッときました。

  2. それぞれの秋、って感じですね。
    季節にしろ、人生にしろ。
    いつも明るい人が、暗い表情をしていると心配になります(笑)

  3. い、い、いつの間にかリンクが・・・。まじっすか?いいんすか?ほんとっすか?(くどいって?)
    ありがとうございます。私もリンクいただきます。
    で、本題・・・。
    これはオトナの場ですねぇ。オトコのフラれた姿とそれにオトナのコーヒーをいれるオトコ。スプーンさんのブログは絵が浮かぶんですよねぇ。もしも私が絵をかけたなら、絵にしたい・・・。

  4. こんばんは。
    次回は私も暗めのトーンで出現しますので、
    若干丁寧めに淹れてやってくださいね(w
    つか、まぢで近いうちにお邪魔せねば豆切れの
    警告ランプが脳内を駆け巡りつつ・・・(汗)

  5. ☆こめこさん、やっとリンクに気づいてくださって、ありがとう。かれこれ2、3ヶ月前でした。信じないでしょうけど…信じないでね。それにしても、こめこさんにはウカツなこと言えないな。ぼくは文章を書くとき、いったん画像をうかべ、それを文字に変換してるんです。いまだって、まだ見ぬこめこさんを目の前に描きながら書いてます。(こわいだろ~)
    ☆totto*さん、暗めで現れるんですか?想像できんなー。
    ま、とりあえずシュミレーションしてみましょうね。
     - start –
    その日は朝から冷たい雨が降っていた。
    SE: コツ、コツ、コツ … (階段を上がってくる女性の靴音)
    totto*: こんにちは (か細い声で)
    spoon: いらっしゃいませ。どうしたんです?元気ないですね…プッ!
    director: カーット!

  6. へへへ、まあ、やってみないとわからないですね。
    案外シリアスな場面もこなせるかもしれないし。
    試しに今度やってみて。暗めのトーン、ちゅうのを。
    うまくいったら丁寧なコーヒー出すから。

  7. 「必殺・コメント返し」
    チャララーン、チャチャチャチャチャチャ、チャララーン、ドドーン、ドドーン(必殺仕事人のテーマのつもり)
    最近、悪寒がするのですが・・・。

  8. すんません、必殺仕事人のテーマを知らないので、チャララーン、ドドーンが音に変換されず、ただ、茫然と眺めておりました。
    悪寒?
    ふっ、そりゃ~きっと、某A女史のせいでっせ。
    わしゃ知らんもんね(笑)

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