去年の明日

お客さんとコーヒーを飲んでいるところに電話がかかってきた。
「お店をやめられたって聞いたのですが、本当ですか?」
どうやらぼくの店はぼくの知らぬ間に無くなってしまったようだ。
「ええ、長年続けてまいりましたが思うところがありまして」と切り出したい衝動にかられたが、まじめそうな女性の声だったのでやめた。

夕方、ひどくお腹がへってがまんできなくなった。冷蔵庫をあさったが何もなく、棚のどこかにお菓子でもないかと探したらカレーが出てきた。たしかこれはカメラ美女のお土産だった

賞味期限は4月7日。ワオ!明日だ!

ぎりぎりセーフ!おいしかったです。でもよく見たら去年の明日だった